2012年4月21日土曜日

2012/04/21 足立区〜名栗湖〜飯能駅

走行距離 129.57km
走行時間 06:48:42
平均速度 19.0km/h
最高速度 43.1km/h
使用車種 KHS F20-R



 山開きは有間峠でしょうということで、飯能方面へサイクリング。今にも雨が降りそうな曇天ながら、天気予報によると雨は大丈夫とか。涼しい方がサイクリングには楽ですし、気持ちよく06:20に出発。曇天でもこの季節は日焼けしますので、念の為に日焼け止めクリームをベトベト塗っておきました。

 荒川サイクリングロードを快走。09:47、入間川サイクリングロード終点の豊水橋へ。近くのセブンイレブンでトイレ休憩と、軽食と水を購入。10:30、飯能駅付近を通過。この辺りになると標高が100mを越える為、荒川サイクリングロードの様な快走は全く望めません。かなりお疲れ状態。

 11:23、有間ダムまで残り4km程度のレストランHAMAに到着。今回はここに寄るのも目的でした。この辺りに気軽に入れるレストランはここくらいらしく、創業が1974年と老舗です



 とろ〜りたまごステーキ丼120g、1134円(税込)。バイクの人のブログを読んで、美味しそうだな、と。バターと醤油で味付けされた厚さ1cm程度のステーキに、半熟玉子が乗っています。バターのコクが美味いです。皿が陶器で、熱せられた下のご飯が焼けて最後の方になると少しカリカリになるのも良いです。でも120gだとちょっと物足りないかな。5時間も自転車漕いで来たのですから。逆にバイクの人はカロリー過剰(笑)。



 デザートに名物らしい栗プリンを注文。値段が262円と安いのは良いですが、そんなに栗の味を感じませんでした。ちょっと残念。

 レストランHAMA

 12:17、有間ダム直下の有間橋に到着。



 名栗川下流、棒の嶺方面ですが、山はガスってますね。

 距離900mで100m程高度を上げる強烈な坂を上ると有間ダムへ。



 うわ。中央に有間峠の山々が見えるはずですが、ガスっていて何も見えません…



 晴れていればこんな感じなんですが。昨年の5月15日撮影。



 名栗湖もこの時期はエメラルドグリーンなんですが、この日はどんより濁った色。湖畔の道路沿いに桜が見えますが、ほぼ満開の様でした。しかしこの天気では色が全く映えません…

 いつもは湖畔の東屋で一時間程度寝て足を回復させて有間峠アタックです。しかしこの日は寒すぎます!! 自転車を漕げば体温が上がるのですが、この日は有間ダムに到着した時点で寒さを感じていて、体を休めたら寒さで震えてしまいました。山は霧で何も見えませんし、路面も前日の雨のせいか濡れていて、どうもヒルクライムには向かない日の様です。ここは諦めて、コーヒーを淹れて一服。レストランHAMAでコーヒーを注文しなかったのはこの為。重い荷物を担いで来た甲斐がある美味しさです。セブンイレブンで購入したチーズタルトを添えて至福のひと時(笑)。



 農産物直売所がある場所から、名栗川下流方面を撮影。晴れていれば桜の発色も良かったんでしょうけど。



 どんより…

 コーヒーを飲んだとはいえ体が震えて仕方ないので、さらわびの湯へ。ちゃんと替えの下着も用意する周到さ。さわらびの湯は登山客がたくさんいました。霧で眺望は望めなかったでしょうに。



 温泉は内風呂からも露天風呂からも桜が見られました。少し葉桜気味でしたが、そのせいで花がハラハラと散って良い感じです。桜を見ながら疲れた体を癒しました。この写真は露天風呂の隣の休憩室から撮影したもので、左側の木柵が露天風呂の目隠し。

 さわらび温泉の売店では例によって柿の皮たくあん2本、名栗饅頭4個をお土産に購入。自転車で持って帰るには重すぎる…

 日帰り天然温泉 さらわびの湯

 せっかく体を温め癒しながら、ここから飯能まで自走しなければならないのが辛いところ。道が下りなのが救いですけどね。15:15に出発、16:10に飯能駅到着。特別快速に乗ると自転車を置きながら座るスペースがなく、池袋まで立ちっぱなしでした。車内は登山客が多かったです。池袋で自転車を展開し、約1時間走って19:30頃に帰宅しました。



 走行ルート標高図。

 とにかくこの日は寒かったです。ポケットティッシュ5袋消費しました(^^;。檜の花粉のせいじゃないですよ、単純に寒いのです。まぁ有間峠は攻略できませんでしたが、走行時間が約7時間、走行距離130kmとそこそこ走れました。そしてレストランHAMAで美味しいものを食べられましたし、久しぶりにさわらびの湯でのんびりでき、帰宅時間も早く、サイクリングとしては上出来でした。

所要経費
 西武鉄道 飯能駅→池袋駅 450円

2012年4月8日日曜日

2012/04/08 足立区→養老渓谷→一宮→東金

走行距離 171.28km
走行時間 08:43:15
平均速度 19.6km/h
使用車種 KHS F20-R



 今年は寒い日が多く、その上3月は毎週末雨が降り、自転車には厳しいものでした。しかしやっと暖かくなり、今年初の遠征。湘南の生しらす丼の季節ですが、まだしらすは獲れていない様です。そこでいわし丼を食べようと房総半島に遠征してきました。いわし丼は2009/03/07 銚子→太東で食べようとしたのですが、片貝漁港の目的のお店が閉店していたというアクシデント。結局太東でいわし丼を食べましたが、これはいわしの天ぷら丼でした。私が食べたいのは「生」!! できれば「漬け」!! せっかく海に行くのですから、新鮮な生魚を食べたいですからね。そんなわけで、今回も生のいわし丼を求めての遠征となりました。

 ルート自体は二年前の2010/04/10 足立区→大原漁港→養老渓谷→足立区とほぼ同じですが、方向は反対です。先に九十九里浜を回ると9時とか10時くらいに到着してしまい、昼食にも早すぎます。かと言って時間を遅くすると、養老渓谷辺りで暗くなってしまいます。そんなわけで夕方に海岸線に到着して、いわし丼は夕食にする計画。

 出発は6:15。走り始めれば体が暖まると思ったのですが、とにかく寒い!! ウインドブレーカーは着ていますが、手がかじかんでしまいます。唯一の救いは荒川サイクリングロードが追い風なこと。楽々河口へ。葛西臨海公園から、湾岸線に並走。



 香澄公園は昨年の東日本大震災で被災していました。高さ30cmくらいの断層が長く続いていました。

 09:23、60km地点の浜野のセブンイレブンで初めてのトイレ及び補給休憩。おにぎりとあんドーナツ。3時間ほぼノンストップでした。09:42、再出発。

 八幡から国道297号線を南下。10:22、養老川に架かる上養老橋で20分程休憩。75km走って、さすがに疲れてきました。ここから先は丘陵地帯ですから、足を回復させる必要があります。

 高滝湖近くの小湊鉄道里見駅に寄ると、小さな駅に多くの人がいました。ホームに大きな桜の木があって、花見と撮影のお客さんでいっぱいです。この光景を目の当たりにして、自分も撮影ポイントを見落とさない様にし始めました。

 上総大久保駅と養老渓谷駅の間で、脇道に多くの人発見。これは撮影ポイントでしょうと、私も参戦。



 不自然に多くの人がいます(笑)。この位置は小湊鉄道を見下ろす形になり、良好な撮影ポイントです。写真左端中央部にはもっと多くの人が集まっているのが見えます。



 数分も待たず、列車がやってきました。写真は下手ですが、絵になりますねぇ。



 ズームアップ。可愛らしい列車です。しかし残念なことに、この列車は奥の方に進む上り列車です。だから行き先表示がありません。しかし下り列車は一時間後で待てるはずもないので撤退。

 標高200m近い、今回のルートで一番高い地点を過ぎると上総中野駅。ここからいすみ鉄道になります。前回訪れた秘境駅の久我原駅分岐を通過すると、すぐに前回の絶好撮影ポイントに到着。久我原駅と東総元駅の間で、桜の中を通過するいすみ鉄道を撮影できます。道路脇は広い駐車ポイントになっていて、大勢の人が集まっていました。

 ラッキーなことに、下り列車がすぐ来ました。しかし下りですと行き先表示がない為、休憩を兼ねて上り列車を30分程待つことにしました。



 これはその待ち時間。列車が通過した後なので人が減っています。



 14:12、待った甲斐があって列車が来ましたよ。



 下手ながらのベストショット。前回の葉桜と違って、ほぼ満開と言って良い時期に来ることできました。



 こちらは前回のベストショット。発色はこちらの方がいいですねぇ。上の写真も彩度をだいぶ調節したのですが、あまりいじると全体が破綻するので… でもコンパクトデジカメですのでこんなもんでしょう。

 いすみ鉄道沿いに大原駅まで行って外房の海岸線を北上するつもりでしたが、時間短縮の為に一宮まで斜めにショートカットすることに。



 房総半島は早い所でもまだ荒かきの段階でした。



 15:54、一宮海岸で外房に出ました。ここにいるのはサーファーばかり。ここからはひたすら海岸線を北上します。

 16:43、豊海海水浴場に到着。せっかく海に来たのですから海岸でボーっとしたい所ですが、風が強く砂が巻き上げられて目が開けていられません。自転車も砂まみれになるので即座に海岸線から離れました。



 さて、お楽しみの夕食です。ここは食べログで調べておいた海鮮和食ちゃばたけ。生いわし丼は漬けで、つみれ汁もつくというので期待していました。走行ルートを見ればわかりますが、グルグル回ってやっと見つけました。しかし…



 何故リニューアル休業… 年末訪れた鴨川では誓いの丘が工事中でしたし、運に見放されている気が…

 食べログ ちゃばたけ



 止むなく、第二候補のいさりび食堂へ。いわし丼定食1050円、いわしフライ840円を注文。ご飯大盛りサービス。いわし丼は生の刺身ですが、肉厚のものが3〜4尾入っていました。予想外がいわしフライで、肉厚なものがなんと4尾。ご飯大盛りを後悔しました。それでもなんとか付け合わせのキャベツ以外は完食しましたが、フライ4尾には胃がもたれましたorz このお店は漁師料理ですね。細かいことはかんけーねーや、とにかく活きの良いネタをでかくどーんと出しちゃえという感じ。それが実に好感が持てます(笑)。値段も観光地価格とまでは言えないでしょう。それと給仕する女性従業員の気持ち良い応対が素晴らしいです。愛想が良い上に、良く動いてお客を待たせません。観光地にありがちなイヤな感じが全然ないです。道からちょっと入った場所にあるので見つけにくいですが、お勧めしますよ。

 食べログ いさりび食堂

 お腹いっぱいで苦しみながらも、18:00に再出発。周りが田んぼの農道みたいな道路を走っているうちに暗くなり不安に。寒さのせいでライトまで不安定になってしまいました。なんとか県道75号線に入りましたが、この道路は街灯が役立たずな上に道幅が狭く、それでいて東金九十九里有料道路に並走する幹線道路の為にトラックも結構走っていました。路面状況が見えるなら自動車のプレッシャーも心配ないのですが、夜間で路面が見えないと不安です。石にでも乗り上げて転倒したらそのまま轢かれかねません。そんな時、意地悪なトラックがプレッシャーをかけてきました。我慢できずに歩道へ移ったその瞬間、溝を乗り越えるガクンという衝撃。歩道をガタガタ30mくらい走り国道125号線の交差点に出たので確認すると、典型的なリム打ちパンクorz コンビニがありましたので修理ができる明るさですが、疲れているし、何より暗くなってから急激に寒い。大網駅から輪行予定でしたが、現在地が東金駅まで1kmを切る場所とわかりましたので、自転車を転がして東金駅へ。そこから輪行しました。

 最寄り駅の六町駅で寒風に曝されながらパンクを修理。帰宅は22:20でした。



 房総半島走行ルート3D。帰路の東金より先はまた丘陵地帯で、疲れた体でここを自走して帰ると軽く死にます(笑)。無理せず正解。

 今年初にしてはいきなりハードな170kmサイクリングでした。パンクのおまけもつきましたし。しかし予定通りに鉄道写真撮影といわし丼が食べられましたので、充実したサイクリングになりました。

所要経費
 JR 東金駅→秋葉原駅 1110円

2012年4月1日日曜日

小松亮太@Blue Note Tokyo

[日時]2012/04/01(日) 20:45開演
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥7,350
[時間]1時間15分
[出演者]
 小松亮太 (バンドネオン)
 北村聡 (バンドネオン)
 早川純 (バンドネオン)
 鈴木崇朗 (バンドネオン)
 鈴木厚志 (ピアノ)
 近藤久美子 (ヴァイオリン)
 伊能修 (ヴァイオリン)
 川口静華 (ヴァイオリン)
 吉田有紀子 (ヴィオラ)
 松本卓以 (チェロ)
 田中伸司 (ベース)

[曲目]
 01.タキート・ミリタール / 軍靴の響き
 02.ブエノスアイレスの夏
 03.ガジョシエゴ /盲目の雄鶏
 04.1980年代
 05.ブドリのテーマ(仮)『グスコーブドリの伝記』より
 06.オブリビオン / 忘却
 07.コラール
 08.コントラバヘアンド
 09.ビジェギータ
 10.パラ・ルシルセ
 11.メリディオナル
 12.ラ・クンパルシータ
 13.アディオス・ノニーノ 〜 リベルタンゴ

 3/3に宮城、3/29と30に札幌、3/31に名古屋、4/1に東京と回る、小松亮太&オルケスタ・ティピカのミニツアー。その最終日のブルーノート東京のセカンドステージに参戦してきました。ブルーノート会員のポイントが溜まって招待券をいただいていたので、飲食代のみの負担で済んだのがラッキーでした。

 日本では1960年代にコンチネンタルタンゴが流行。その為うちの両親はアルフレッド・ハウゼ等のコンチネンタルタンゴがお気に入りで、自分が子供の頃は父の運転する自動車の中でタンゴを聴いていた覚えがあります。今も母はCDでよく聴いています。そんなわけで自分はタンゴは特別に興味があるわけではないけど、全く聴かない音楽ではないという程度の興味。しかし菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールの公演ですっかりバンドネオンの音色の虜になり、自分の中でタンゴへの興味が湧いていました。そこへ今回は会場がお馴染みのブルーノート東京ということで行ってみる気になりました。

 小松亮太はCDは何枚か、あとはCSのミュージックエアでタンゴ番組の司会をしていましたので、多少は知識があります。しかし入場してみると、その女性客の多さにびっくり。これは菊地成孔以来の事態。男女比率は半々か、2対3で若干女性が多いくらい。客の年齢層はやや高めながら、女性客は30〜40代もかなり目につきました。小松亮太は38歳で若手とは言えないけどさわやかな人柄ですし、素敵な音楽を演奏し、弁も立つので、女性に人気があるのは当然ですね。女性客の大量動員もあってチケットは売り切れの超満員。バーカウンターの前にまでお客が溢れていました。

 小松亮太の説明によると、オルケスタ・ティピカとは「標準編成の楽団」という意味で、つまりタンゴ全盛期の標準的な構成のバンドを意味するそうです。しかしこの構成、今は本場アルゼンチンでもなかなかないとか。冒頭で「メンバーが多い。即ちお金がかかっている」と笑いを取っていましたが、11人のバンドを維持するには経済的にそこそこ豊かな国でなくては無理ですね。ちなみにwikipediaを調べればわかりますが、アルゼンチンは経済危機や軍事政権以前は結構豊かだったそうです。

 バンドメンバーには昨年に菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールで見た早川純もいました。小松亮太の弟子らしい鈴木崇朗はかなり若く、バンドネオン奏者が復活しつつあるそうです。小松亮太の上の世代は68歳の京谷弘司氏で、小松亮太と30歳違い。タンゴとバンドネオンが如何に地位低下していたかの証左ですね。

 演目は小松亮太の意向でバラエティに富んでいました。タンゴに対し「アストラ・ピアソラは素晴らしいが、他は所詮タンゴ」みたいな風潮を打破しようとしている様です。アストラ・ピアソラの曲目をやるにしても、08〜10は修業時代のものを混ぜていました。他にもピアソラ以前のものや逆にピアソラ以後のものという様に、タンゴの時代的変遷も追っていました。最初と最後に良く知られる曲で盛り上げ、中盤はお客さんのタンゴ感を豊かにしようという意図があったのでしょう。もっとも販売しているCDのタイトルが「俺のピアソラ」てなもんで、ピアソラを否定しているわけではないでしょう。

 05は小松亮太が映画音楽を担当する『グスコーブドリの伝記』からの一曲。タイトルは未定だそうですが、1分程度のプロモーションビデオの後に演奏されました。映画でどう使われるか楽しみです。

 初めて聴いた曲で一番気に入ったのは04「1980年代」。オマール・バレンテ作曲で、コロコロ転がる可愛らしいピアノがフューチャーされたロマンティックな曲。ダンス音楽らしく、うきうきします。

 03「ガジョシエゴ」も素敵です。メランコリックに転調するところがいいです。

 タンゴはスタッカートが効いていて、溌剌とした感じですね。拍子がジャズと対極的で、私にとっては味が変わっていて好ましい。食事と同じで、同じ音楽ばかりでは飽きます(笑)。

 というわけで、なかなか楽しい時間を過ごせました。11奏団はさすがの迫力で、音の厚みに圧倒されました。札幌の公演の模様がWOWOWで放送されるみたいなので要チェックです。

 Blue Note Tokyo 該当ページ
 小松亮太 公式サイト
 小松亮太ブログ 該当ページ
 近藤久美子(小松氏の奥様)ブログ 該当ページ




2012年3月8日木曜日

Lou Donaldson@Blue Note Tokyo

[日時]2012/03/08(木) 19:00開演
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥8,400
[時間]1時間15分
[出演者]
 Lou Donaldson [ルー・ドナルドソン] (sax)
 Akiko Tsuruga [敦賀明子] (Hammond B3 organ)
 Randy Johonston [ランディ・ジョンストン] (g)
 Fukushi Tainaka [田井中福司] (ds)

[曲目]
 01.BLUES WALK
 02.WEE
 03.WHAT A WONDERFUL WORLD
 04.FINE AND DANDY
 05.WHISKEY DRINKIN' WOMAN
 06.ALLIGATOR BOGALOO
 07.BYE BYE BLACKBIRD
 08.CHEROKEE
 09.GRAVY TRAIN

 ブルーノート該当ページ

 2009年9月6日の東京JAZZ 2009にルー・ドナルドソンを見に行きました。82歳のルーがいつまで来日できるかわからないですし、最後の日本公演と思って行ったのです。演奏内容やエンターテイメント性が高く、その若々しさに驚いたものです。そのルーが今回85歳にして来日。この調子では私が先に逝っちゃいそうです(笑)。しかも今回はブルーノートというクラブ出演で、見ないわけにはいかないでしょう。

 さてそのステージですが、意外にお客さんが入っていない… 平日ということもありますが、定員の六割くらいですかねぇ。サイド席はだいぶ空席になっていた様な。

 例によって単独参加なので男性の親子と相席になりました。親子が「東京Jazzの時と同じメンバーだ」とかなんとか話し始めたので、「3年前のヤツ、行かれたんですか? 私も行ったんですが」と話しかけると、親子は当然のことながら、親子の向こう側に座った男性客まで「私も行きましたよ」と会話に参加。見ず知らずの者同士で盛り上がりましたが、今夜はそんなディープな客ばかりか(笑)。若い女性客が全然いないのもそのせいね(^^;。

 ルーは素晴らしかったです。85歳とは思えな…いや、思えるな(笑)。年齢を重ねたとぼけた味がなんとも言えない。おちゃめとしか言いようがない。サックスの方は厳密に言えば怪しい部分もありましたが、渋いブルースからビバップまでバリバリ吹けるのが凄いです。途中ドラムソロの曲で舞台を降りましたが(ドラマー以外全員降りた)、それ以外はずっと舞台で立ちっぱなし。座って休むことがないのです。鍛え方が半端ないです。

 ギターも良かったですが、オルガン大好きな私は敦賀明子に見蕩れました。ハモンドオルガンは「泥臭い」と言うとなんですが、ブルージーで大好きです。ソロはもちろんバックに回っても良い。ピアノと違って柔らかな音色は安心します。二列目に座っていたので、ドレスの下から覗く御御足も堪能しました(おい)。いや、いやらしい意味ではなく、ハモンドオルガンなんで足鍵盤とエクスプレッションペダルを両足で操作するのですが、その足捌きが素敵だな、と(笑)。

 というわけでビバップからファンクまで、ジャズの歴史を堪能しました。うーん、お金があればもう1セット見たかったです…


 以下は曲ごとの紹介と感想を。

01.BLUES WALK
 ハードバップからブルース重視に移行しつつある時期の作品。如何にもブルースな哀愁ある泣きのサックスが気持ち良いです。

02.WEE
 ビバップの代表曲。複雑なテーマから、ルーは快速アドリブで一気にビバップの熱狂へ。当時のジャズクラブの熱気が思われます。

03.WHAT A WONDERFUL WORLD
 ジャズ界で偉大な人は誰? 俺じゃないよ。てな感じでルイ・アームストロングのこの曲を浪々と。熱狂のビバップの後だけに心に染み入る優しさ。最後はルイのだみ声を真似て歌い(笑)、拍手喝采。エンターテイナーですなぁ。

04.FINE AND DANDY
 1930年代のブロードウェイミュージカルの楽曲で、ジャズのスタンダード。私はチャーリー・パーカーとアート・テイタムの演奏しか知らないですが。ドラムをフューチャーし、演奏の途中でドラマー以外メンバー一時退席。

05.WHISKEY DRINKIN' WOMAN
 渋いサックスから始まるも、すぐにしわがれた声の歌へ。飲んだくれ女に惚れた男の泣き笑いの歌詞が素晴らしい。三年前の東京国際フォーラムでも聴きましたが、なんとも言えない味があります。それにアルトを小脇に抱えて歌う姿のなんと様になること!! 30代くらいの若造(笑)がやったら『格好つけんな』と言われちゃいますけどね。
 ジャズバンドなんてどんな場所に呼ばれるかわからないわけで、聴衆を引きつけ演奏に集中させるには芸が必要。これはそんな芸でしょう。飲んだくれ女に惚れた男の哀愁ぶりの泣き笑いで、観客はルーの味方になってしまう。中高生にもわかる様な簡単な英語歌詞なのもポイントで、これなら英語圏でなくても通じます。最後にYoutubeの動画と日本語の歌詞を転載するので見て欲しいです。

06.ALLIGATOR BOGALOO
 ヒットチャートにも入ったルーの代表曲。オルガンソロが超絶格好良い。土臭いオルガン最高!! ルーがオルガンのバックで淡々と吹くのもまた渋いんです。

07.BYE BYE BLACKBIRD
 幸せの青い鳥ならぬ不運の黒い鳥さんさようならという、ちょっと愛らしい曲調。マイルス・デイビスの演奏で有名ですが、ミディアムテンポで余裕あるルーの演奏も心地良いものです。

08.CHEROKEE
 1938年作曲のスタンダード。如何にもバップという、テーマからアドリブへの急転回が格好良いです。

09.GRAVY TRAIN
 1961年ブルーノートから発売された同名アルバムからのタイトル曲。「GRAVY TRAIN」は「ぼろもうけの口」の意味。それを知ると、軽快な曲調も理解できます(笑)。


 上で記した「ウィスキーを飲む女」の動画と日本語訳転載。堪能してください(笑)。「ウィスキーをコーヒーに入れちゃうし、紅茶にだって、挙げ句にウィスキーにも入れちゃうんだ」という下りのウィットは日本人の感覚にはないですね。

 Lou Donaldson Dr. Lonnie Smith: Whiskey Drinking Woman

◇ウィスキーを飲む女

 彼女はウイスキーを飲む女 
 いつでもウイスキーを飲んでいる
 ストレートで、チェイサー無し

 そう、彼女はウイスキーを飲む女
 いつでもウイスキーを飲んでいる
 フォアローゼスがお気に入り
 そんな彼女が好きなのさ
 だって彼女はオレの女なんだから

 毎朝ウイスキー
 毎晩ウイスキー
 ベッドの中でも、ケンカしているときも

 彼女はウイスキーを飲む女
 いつでもウイスキーを飲んでいる
 そんな彼女が好きなのさ
 だって彼女はオレの女なんだから  

 結婚式の日
 彼女は白いドレス
 神父様が来たときに
 オレは言ったんだ「そのボトルを隠さなきゃ」
 彼女はウイスキーを飲む女
 ウイスキーでそんなに飲んでいたことがあるかい?
 けれど彼女が好きなのさ
 だって彼女はオレの女なんだから  

 コーンフレークもウイスキー入り
 ビールだってウイスキー入り
 どんなに強い香水だって彼女は満足できない
 だからウイスキーを手と耳につける  

 彼女はウイスキーを飲む女
 いつでもウイスキーを飲んでいる
 けれどそんな彼女が好きなのさ
 だって彼女はオレの女なんだから  

 ウイスキー入りのコーヒー
 ウイスキー入りの紅茶
 ウイスキーにもウイスキー入り
 残りのウイスキーでオレを漬け込んじまう

 彼女はウイスキーを飲む女
 いつでもウイスキーを飲んでいる
 けれどそんな彼女が好きなのさ
 だって彼女はオレの女なんだから



Lou Donaldson ルードナルドソン / Alligator Bogaloo 【CD】

2012年2月18日土曜日

Thomas Dolby@Blue Note Tokyo

[日時]2012/02/18(土) 19:00開演
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥6,800
[時間]1時間15分
[出演者]
 Thomas Dolby [トーマス・ドルビー] (key,vo)
 Kevin Armstrong [ケヴィン・アームストロング] (g,vo)
 Matt Seligman [マット・セリグマン] (b)
 Mat Hector [マット・ヘクター] (ds,vo)

[曲目]
 01.COMMERCIAL BREAKUP [The Golden Age Of Wireless(1982)]
 02.ONE OF OUR SUBMARINES [The Golden Age Of Wireless(1982)]
 03.THE FLAT EARTH [The Flat Earth(1984)]
 04.MY BRAIN IS LIKE A SIEVE [Aliens Ate My Buick(1988)]
 05.EVIL TWIN BROTHER [A Map of the Floating City(2009)]
 06.ROAD TO RENO [A Map of the Floating City(2009)]
 07.I LOVE YOU, GOODBYE [Astronauts & Heretics(1992)]
 08.LOVE IS A LOADED PISTOL [A Map of the Floating City(2009)]
 09.AIRHEAD [Aliens Ate My Buick(1988)]
 10.FIELD WORK
 11.EUROPE AND THE PIRATE TWINS [The Golden Age Of Wireless(1982)]
 12.HYPERACTIVE! [The Flat Earth(1984)]
 13.SHE BLINDED ME WITH SCIENCE [The Golden Age Of Wireless(1982)]

 ブルーノート東京該当ページ

 トーマス・ドルビーと言えば1980年代エレクトリックポップの旗手。マッドサイエンティストっぽい容貌やプロモーションビデオでもお馴染み。しかし1990年代からインターネット事業家へ転身、音楽界からは遠ざかっていました。ドルビーファンの私としては非常に寂しい思いをしていましたが、数年前から音楽活動再開、更に突然日本公演決定。しかも場所は私には馴染みのブルーノート。更に会員は料金半額!! 幸運が重なり過ぎです。今回の公演は坂本龍一のロンドンでのライブにドルビーが出向いた際、ドルビーが日本でライブをしたことがないと話すと、ならばと坂本龍一が日本に電話して手を回したそうです(笑)。やりますな、坂本龍一。

 ライブは80年代からのお馴染みの曲で前後を固め、中盤に最新アルバムの楽曲を充てる構成。観客は私同様80年代からのファンですから、これならノリやすいです。

 ドルビーの曲は歌詞が大変わかりにくいです。「会いたいのに会えない」「メールが来ない」と書けば良いと思っているJ-POPの対極(笑)。そんなわけで私も正直歌詞はわかっておらず、ほぼ楽曲のみでドルビーファンです。しかしその楽曲のみのファンを自認する私ですが、エレクトリックポップという括りに騙され、シンセサイザー一辺倒という印象でした。でも考えてみればリズムはファンクですし、実はエレキギターが重要だったのですね。ライブでのカッティングギターに痺れて帰宅してCDを聴くと、初期の楽曲からギターが効いていました。

 「ONE OF OUR SUBMARINES」はMCで言っていましたが、叔父さんが潜水艦乗りだから作曲したそうです(笑)。ギターの浮遊感が良いです。「LOVE IS A LOADED PISTOL」は夢にビリー・ホリデーが出てきて出来た歌だそうです。ピアノの柔らかな音色が心地よい安らぎの音楽。でも歌詞を検索したら、これまた難解な内容… 最新アルバムでは他にロードムービー風な歌詞と楽曲の「ROAD TO RENO」辺りも良かったですが、やはり白眉は「FIELD WORK」以降ですね。「FIELD WORK」では今回のライブのきっかけにもなった坂本龍一に敬意を表してか「戦場のメリークリスマス」のメロディを引用していて、気付いた観客は大ウケでした。そして「EUROPE AND THE PIRATE TWINS」。家族と一緒に仙台に住んでいるという友人のマット・セリグマンがここから参加しましたが、強烈なビートにベースが効いていました。この曲は私の中で一、二番のお気に入りなのです。事後に調べた歌詞は相変わらず難解ですが、この曲のリズムは最高です。タイプライター風の効果音とか、ブルースハープの音とか、新しい音やリズムに古いものが混じっていてなんとも言えない味です。そして「HYPERACTIVE!」。強烈なベースのリズムから始まりますが、最後までこれが効いてます。やっぱり一番盛り上がりますね。プロモーションビデオみたいに箱を被ってくれたら大ウケだったんでしょうが、それじゃ芸人ですか(笑)。最後は「SHE BLINDED ME WITH SCIENCE」。曲の前にMCで「ゲストとしてイギリス人のクレイジーな科学者を招きます」と言って、PCに取り込んだあの科学者の声と会話して笑わせてくれました。「Science!!」という声が出るだけで爆笑。

 ドルビーはプロモーションビデオの印象もあって、ウィットはあってもどこか近づきにくい印象がありましたが、実にフランクな人柄でした。観客を楽しませようという気持ちが伝わってきます。たぶん実業家としても成功しているので生活には困らなそうですし、長いキャリアから来る余裕でしょうかね。これからも自由な音楽活動を続けて楽しませて欲しいものです。

 余談。ブルーノートではその日のアーティストに合わせてカクテルが提供されるのですが、この日のカクテル名は「HYPERACTIVE」でした。麻薬より効きそうです。怖くて注文できませんでした(笑)。







 ドルビーさんの楽器群。



 ステージに落ちていた進行表。「THE TOAD LICKERS」と「Spice Train」やってないんですけど… 2ちゃんねるのスレッドによると前日はやったらしいです。また「Spice Train」はこの日の2ndではやったそうです。何故一番の貧乏くじを引いてしまったのだろう…



 後日、公演を収録した「トーマス・ドルビー ライブ・イン・東京2012」CD+DVDが発売されました。Amazon Primeだとストリーミングで聴けます。