2012年8月26日日曜日

2012/08/26 金峰山登山



 金峰山登山は2010年9月4日以来。縦走路を往復するだけの登山ですが、標高2600m以上は真夏の今からすると最高の避暑地です。そんなわけで前日の大弛峠ヒルクライムに続いての野外活動(笑)です。

 早朝3:30に目覚ましが鳴って目覚めました。前夜は雲がかかっていて月しか見えませんでしたが、空には満天の星が輝いていました。凄い。感動です。前日の疲れもあってグダグダしながら着替えや朝食。管理事務所へ移動してトイレを済ませ、4:30をだいぶ回った頃に自動車を大弛峠に向けて出発。パワーがないので速度制限の30km/h程度の走行ですが、なかなか大弛峠に着きません。前日はよく自転車で上ったなぁと改めて思いました(笑)。

 5:20頃に峠に着きましたが、長野側の道路もだいぶ下の方まで駐車されていましたので、引き返して山梨側に駐車することに。その方が帰る時楽ですしね。道路脇に停めるのは初体験ですので、他の大型乗用車が擦れ違えるか確認する為、しばらく様子見していました。大丈夫と判断して出発。大弛峠を発ったのは5:45頃。

 しかしどうも体調が変です。開始早々いきなりの急登なので息が荒くなるのはおかしくないんですが、それにしても荒すぎます。でも前日の疲れのせいかと思って歩きました。



 こんな普通の登りでもゼーゼー言っちゃって…



 朝日峠に到着。



 森林の中の道ですので基本的に眺望はないのですが、たまにこういうビュースポットが現われるので元気が回復します。



 朝日岳直前の岩場からの眺望。ここは本当に格好良い場所です。





 長野側パノラマ。



 山梨側パノラマ。富士山と南アルプス。



 朝日岳に到着。正直に言えば、今回はここで引き返すべきでした。明らかに体調が変ですし、復路を考えるとまだ全体の1/4しか歩いていないのですから。でも逆に言えば、あと1/4で金峰山というのが無理する原因なんですよねぇ。



 朝日岳を過ぎると絶景のビューポイント。金峰山の五丈岩と奥に南アルプス。



 しかしこの急降下のザレ場が怖い。

 鉄山辺りは全く眺望がなく、体調不良の中ひたすら森を歩きます。救いは涼しいことと、木の香りが心地よいこと。シラビソの香りなんですかねぇ。

 08:10、灌木を抜けると岩場の金峰山に到着。五丈岩のある山頂はもう少し先ですが、とりあえず森は抜けました。しかしこの時点で体調はボロボロ。腹痛はするし、腕が震え始めました。紫外線の強い陽射しの中、ヘタって座り込みました。



 長野側には浅間山が見えました。



 この岩の稜線を越えれば五丈岩です。



 富士山には雲がかかり始めていました。

 ここから最後の気力を振り絞って巨大な岩場を乗り越えて行きます。いや、前回来た時はこんなのを乗り越えるのは楽でしたし、初めての経験に笑いが止まらない程楽しかったのですが…



 金峰山から瑞牆山、奥に八ヶ岳。



 瑞牆山は本当におもしろい形ですねぇ。いつか登ってみたものです。



 左奥に五丈岩の先端が見えてきました。が、もうここでダメ。先に進めなくなりました。ヘタりこみました。巨大岩をもう少し乗り越えれば五丈岩ですが、それをやったら戻れる気がしません。しばらく休息して撤退。山頂で食べようと吉田のうどんのカップ麺と大量の水、そしてバーナーを用意したのに、荷物を抱えたのが無駄でしたorz

 やっと灌木まで辿り着き、数十メートル下ると腕の震えが止まりました。体調不良による高山病? そこでまた休息し、もう一度登ってみました。灌木を抜けると腕が震えます。やっぱりダメです。下りなのに息が荒いのもおかしいですし。諦めて一刻も早く大弛峠に戻りましょう。



 朝日岳のザレ場ビュースポットから金峰山の五丈岩。早くも雲がかかり始めました。



 これじゃ五丈岩からの眺望もダメかもしれません。



 往路でパノラマ写真を撮影した朝日岳近くの岩場もこの有様。長野側は晴れているのですが、山梨側はガスでほとんど見えなくなりました。



 大弛峠の森の中に置かれた自転車。「ULTRA RIDE」なんちゃらという文字が見える紙が入っていますが、もしかしてここまで自転車で上ってきて、更にトレラン? 化けものですか(^^;

 11:31頃、なんとか大弛峠に辿り着きました。なんと復路は3時間近くかかっています。ボロボロです。富士山九合目くらいの足取りの重さでした。自動車に装備を積み込み、琴川ダムに向かいます。琴川ダムでトイレを借りましたが、下痢していました… 朝の「飲むヨーグルト」が原因かなぁ… それとも朝の早い時間に食事してすぐに歩き始めたことが悪かったか。いずれにせよ体調不良の原因はこの辺りだと思います。



 琴川ダムから大弛峠方面。どんより曇り空。



 琴川ダムから市街地方面。快晴(笑)。入道雲が夏を感じさせる様に、気温が30℃ありますし、日向にいると陽射しが痛いです。自動車も熱せられるだけですので撤退します。



 金峰山登山ルート標高図。

 五丈岩に辿り着けなかったのは残念ですが、体調不良では仕方ないです。しかし夏休みのせいか人が多くて残念でした。時間が早かったのでそれでもマシだったんでしょうが。体調を整えて、また秋にでも訪れましょう。

 自動車でクリスタルラインを下りきると国道140号線を南へ。今回はヒルクライムと登山の他に、もうひとつ重要なミッションがあるのです。



 ミッションとはこれ(笑)。藤稔(写真上「ふじみのり」)とレッドクイーン(箱入)。レッドクイーンは道端の観光農園で購入したものですが、藤稔はJAフルーツ山梨の直販所にわざわざ足を伸ばしたのです。2010年の金峰山登山の際にここで初めて藤稔を買ったのですが、粒の大きさといい甘さといい、素晴らしいぶどうでした。その二週間後に秩父に遠征した際にわざわざ山梨に足を伸ばして直販所に行ったのですが、既に時期が終わっていました。止むなくピオーネを買いましたが、これも十分美味しかったですけどね。2011年は富士登山と時期が被って買えず。そんなわけで今回は満を持しての購入です。



 携帯電話との比較。粒の直径が最大で4cmくらいあります。そして皮を剥けば滴る甘酸っぱい果汁。1房800円の価値はあります。ご近所さんのお土産用にも買ったので結構な散財。これ、本当にお勧めですよ。

 JAフルーツ山梨



 レッド・クイーンは3房で1500円でした。甘みはたっぷりですが、粒は普通の巨峰レベルで、藤稔に比べるとだいぶ劣ります。

 買い物が終われば帰路へ。中央自動車道は大混雑で、帰宅は18:40頃。4.5時間くらいかかりました。下痢の為に昼夕食はなしでしたし、散々な帰路でしたorz とはいえ大弛峠ヒルクライムは快適な環境での楽しいものでしたし、体調不良とはいえ金峰山登山では綺麗な富士山が眺められ、二年ぶりに藤稔を大量購入できて大満足な二日間でした。また藤稔を買いに行きたいです(え?)

所要経費
 首都高速 千住新橋→高井戸 900円(通常900円)
 首都高速 高井戸→加平 900円(通常900円)
 中央自動車道 高井戸⇔八王子 往路300円、復路400円(通常600円×2)
 中央自動車道 八王子⇔勝沼 900円(通常1800円)
 ガソリン代 3287円
 ぶどう代 7800円

参考データ
 自動車走行距離 364km
 燃費(メーター値) 16.5km/l
 燃費(給油ベース) 15.5km/l
 給油 23.48L

2012年8月25日土曜日

2012/08/25 大弛峠

走行距離 68.1km
走行時間 05:59:25
平均速度 11.3km/h
最高速度 53.2km/h
使用車種 KHS F20-R



 大弛峠は自転車にハマっていた2008年の秋に二回ヒルクライムをしました。しかしあまりの大変さに最近はチャレンジする気が起きませんでした(笑)。先日富士山スカイラインのヒルクライムで2400m程上りましたので、やっと再挑戦する気が戻りました。

 4:30に自宅を出発。6:50頃に道の駅まきおかに到着。駐車場は全く木陰がなく、ヒルクライム後の自動車の熱が非常に心配…

 道の駅まきおか

 7:10に出発。室伏トンネルを通り、山梨県道210号杣口塩山線に接続する強烈な上りを短距離ですがガシガシ上ります。カーブの上りを終えると、恐怖の直線の上りが始まります。本格的な上りを前にちょっと水分を補給しようとするとボトルがありません。ガーン、自動車に忘れた様ですorz 距離は1km程なのですが、暑い中、そしてトンネルの中を戻るのはアホとしか言い様がありません。一刻も早く標高1500mくらいまで上らないと、灼熱地獄の中をヒルクライムすることになるというのに…

 7:32に再出発…



 9:09、クリスタルラインで富士山が格好良く見えるポイントに到着。ここは標高1300m近いし、なんとか灼熱地獄は回避できた模様。



 9:28、栃の木の水場に到着。とても立派な栃の木。



 冷たい水をボトルに詰め、頭にかけてさっぱり。以前来た時は水分補給で随分心配したのですが、三回目の今回は慣れています。



 9:45頃、琴川ダム(乙女湖)の管理事務所に到着。トイレを済ませ、東屋でおにぎり休憩。気温は手元の温度計で26℃。僅かながら涼しい風も吹いていて、蒸し暑さのない素晴らしい天候です。空は真っ青に晴れています。



 しかし気になるのはこの張り紙。熊が8/14だかに出没したそうです。昼間は大丈夫でしょうが、夜はちょっと心配。車中泊はここに近い場所を予定しているからです。



 琴川ダムから下流方面。左側の急激な坂道を上ってきました。既に山深い場所。



 琴川ダムから金峰山方面。これから上って行く方面です。湖畔にある緑っぽい屋根の建物が湖岸広場で、今夜車中泊する場所。実はここからは金峰山も見えています。



 五丈岩が確認できます。

 ここはあまりに快適すぎて、居着いてしまいそうです(笑)。気がついたら時間がかなり経っていて、慌てて10:40に出発。

 ここから林道川上牧丘線となりますが、最初は過激な上り。休んでいたので体力は回復していますが、気力が削がれていて大変です。しかし標高で200m程上ると突然平坦な道が続きます。道が狭くて自動車との擦れ違いに気を使いますが、涼しいし平坦なので漕ぐのは楽だしで、極楽です。



 そんな中、また水場で給水。標高1726m。



 水場前の道路はこんな感じで、写真では一見上っている感じがしますが、全く平坦。木陰なので紫外線に悩まされることもないです。



 標高1850mくらいの水場。



 標高2160mくらいの水場。夏だからですかねぇ。秋より水が豊富な感じで、ここ以外でも水場があって、今回は水に全く不自由しませんでした。富士山とは大違い…

 それにしても標高2000mを過ぎた辺りから天気が怪しくなってきました。これから向かう先に雲がかかっています。富士山の二の舞は避けたいですので、急いで上ります。



 13:30頃、大弛峠に到着。体力は大丈夫なのですが、最後は息が荒かったです。空気が薄すぎます… 自動車が下の方まで道路脇に駐車されていて、明日の登山を考えると頭痛のタネです。とりあえず写真を撮り、すぐに下山態勢に。温度計は20℃でしたが、鞄から取り出してすぐでしたし、あまりアテにならないかも。雨が降りそうなくらいなので、もう少し気温が低いかもしれません。



 標高で30mくらい下った場所から朝日岳。どんよりしていますね。



 標高1900mくらいの林道川上牧丘線。あれ? 明るくなってきましたよ。

 14:20頃、乙女湖の焼山峠分岐に到着。今回は焼山峠方面の金峰泉で汗を流す予定でした。しかし道路工事の為に休館との看板が… 念の為金峰泉までわざわざ行ってみましたが、やはり休館でした。ショックだ… ここの温泉は低温で、長くゆっくり浸かることができるので楽しみにしていたのですが… 休館では仕方ありませんので、とにかく一旦自動車に戻りましょう。

 秘境の秘湯 金峰泉



 標高1410m。クリスタルラインからの眺望。下界方面は晴れていました…



 標高600mくらい。直線の杣口塩山線をぶっ飛ばします。両側はぶどう畑でつい房を覆う紙袋に目が行きます。美味しそう… それにしても通常ダウンヒルでは風を受けて気温を低く感じるものです。風速1mで1℃体感温度が下がると言います。ところが、ここは瞬間的には50km/hくらいの速度が出ていたのに、顔に感じるのは熱風!! 気持ち悪いったらなかったです。



 ぶどうの景色に我慢がならず、停まって撮影と観察(笑)。どろぼうじゃないですよ。このぶどうはピオーネですかねぇ。粒が大きいです。

 15:18頃、道の駅まきおか前にあるヤマザキデイリーストアで買い物をしながら温泉を尋ねました。一番近いのは花かげの湯との情報。とにかく汗を流したいので、温泉はそこにすることに。道の駅で温度計を見ると36℃を指していました… 20℃から36℃へ一気の上昇です。自動車の中はもっと酷いことになっていて、ポータブルバッテリーやノートPCが心配になる程。真夏の自動車放置プレイはダメですね。

 今回のヒルクライムでは上っている最中に下りのロードバイクに2台、ダウンヒルの最中に上りの数種類の自転車数台に遭いました。そして道の駅で撤収の準備をしていると、大弛峠近くで挨拶したMTBの方が私の隣の自動車に来るではないですか(笑)。隣同士で大弛峠ヒルクライムですか。話を聞いてみると、MTBの方が大弛峠に着いた時は小雨が降り始めたそうです。早めの下山は正解でした。

 自動車を走らせる程5分で花かげの湯へ。花かげの湯は市営温泉なんですね。その為料金は3時間で500円と格安でした。市営ですので施設に派手さはないです。露天風呂も屋根はあるし、景色は特に見えず。お湯はアルカリで無色透明匂いもせず、酸性好みの私にはちょっともの足りず。良かった点は露天風呂の温度が39度なこと。低めの温度なのでリラックスして長い時間浸かっていられました。

 山梨市営温泉 花かげの湯

 17:35頃、琴川ダム湖岸広場へ自動車で戻ってきました。他に二台程自動車が駐車していましたが、暗くなる前にいなくなりました。



 今回はキャンプっぽくレトルトカレーでも温めて食べようと思ったのですが、この時間でもカレーのパックは十分熱かったです(^^;。昼間に自動車が熱せられ過ぎ。他にデザートやら何やら食べて、ちょっとだけキャンプ気分。椅子に座って陽が暮れて行くのをのんびり眺めて過ごすのは気持ち良いです。でも陽が暮れるとあっという間に真っ暗になっちゃうんですよねぇ。

 ちょっぴり熊を恐れながら就寝しましたが、自動車の熱がなかなか冷めず、寝袋に入らず体にかけて寝ました。夜に入ると外気は20℃を下回り、夜中に寒さで目が覚めて寝袋に潜り込みました。晩夏でも、ここは夜寝るにはちょっと寒いくらいです。4年前は道の駅まきおかで、暑すぎて夜中じゅう寝られなかったんですよねぇ…



 相変わらず大弛峠は過激なヒルクライムです。しかし自動車で来るとデポ地が150mくらい高いですし、塩山まで来る為の疲労度が小さく、前二回に比べると辛さは感じませんでした。むしろ心地よい気候の中、鼻歌まじりのヒルクライムでした。いやぁ、楽しかったです。



 前半の直線の上りの大変さがちょっとはわかりますかね。太陽光は容赦なく降り注ぎますし、森に入るまでが結構大変なのです。首筋がすっかり焼けてしまいました。


 翌日の金峰山登山編に続きます。


過去の大弛峠レポート
 2008/09/23 大弛峠
 2008/10/18 大弛峠

参考サイト
 クリスタルラインガイドマップ

2012年8月5日日曜日

Trevor Horn featuring Lol Creme and Ash Soan Producers @ビルボードライブ東京

[日時]2012/08/05(日) 16:30開演 (1st セット)
[会場]ビルボードライブ東京
[料金]¥11,000(DXシート)
[時間]1時間15分
[出演者]
 Trevor Horn [トレヴァー・ホーン] (Vocals, Bass Guitar)
 Lol Crème [ロル・クレーム] (Vocals, Guitar, Keyboards)
 Ash Soan [アッシュ・ソーン] (Drums)
 Peter Gordeno [ピーター・ゴーデノ] (Vocals, Keyboards)
 Julian Hinton [ジュリアン・ヒントン] (Keyboards)
 Phil Palmer [フィル・パーマー] (Guitar)
 Simon Bloor [サイモン・ブロアー] (Guitar, Keyboards)
 Kirsten Joy [カーステン・ジョイ] (Background Vocals)
 Kate Westall [ケイト・ウェストール] (Background Vocals)

[曲目]
 01.Video Killed The Radio Star (The Buggles)
 02.Two Tribes (Frankie Goes To Hollywood)
 03.Kiss From A Rose (Seal)
 04.Rubber Bullets (10cc)
 05.All The Things She Said (t.A.T.u.)
 06.Downtown Train (Tom Waits)
 07.Slave To The Rhythm (Grace Jones)
 08.Living In The Plastic Age (The Buggles)
 09.The Dean And I (10cc)
 10.Fly From Here , Pt.2 : Sad Night At the Airfield (YES)
 11.Soon (YES)
 12.Owner Of A Lonely Heart (YES)
 13.Prayer For The Dying (Seal)
 14.I'm Not In Love (10cc)
 15.Johnny On The Monorail (The Buggles)
 16.Check It Out (will.i.am and Nicki Minaj)
 ※最後の括弧はオリジナル歌手又はバンド

 2004年11月11日にトレヴァー・ホーンのデビュー25周年記念ライブがありました。それはそれは大規模なイベントで、トレヴァーがプロデュースしたミュージシャンが大挙登場したのでした。この為に渡英した作家高野史緒さんのレポートを偶然読んで、私は大興奮したものでした。こんな豪華でめちゃくちゃなライブが存在していていいのか、と。該当ページは以下。全編愛に溢れていますよ。

 Produced by Trevor Horn

 その後CSのミュージックエアで放送され、2007年には日本でDVDが発売されましたが、映像を見るとあまりの豪華さにくらくらしました。それからはトレヴァーの来日を待ちわびる日々。そして遂にその日を迎えることになったのです。5年以上待ち望んだ、いやThe Bugglesから数えたらウン十年の、まさに待望の初来日です。見やすい座席が確保できないと困ると思い、座席指定のチケットを確保してしまった程。本当は自由席でなるべく近くで見たかったんですけどね。

 「日本に来られて光栄だよ。1979年に戻った所から始めるね」と、いきなり「ラジオスターの悲劇」で開演。自分は高校生の多感な時期に聴いたので、これは思い出深いです。ちょっと泣いてしまいそうになりながら、小さな声で一緒に歌いました(笑)。セリフと警報の後はギターのリフが壮絶格好良い「Two Tribes」。歌のないインストでしたが、その分トレヴァーのベースがしっかり聴こえて嬉しい。90年代のSeal、70年代の10ccは正直自分的にはマッチせず。2000年代のt.A.T.u.はさすがの大ヒットなので覚えがあります。t.A.T.u.の謎の色気はともかく(笑)、ボーカルは今回の二人の方がうまいかも。「Downtown Train」はTom WaitsよりもRod Stewartでお馴染み。渋いです。「Slave To The Rhythm」のオリジナル歌手Grace Jonesは64歳になるのにいまだにハチャメチャやってますね(笑)。この曲はアダルトな雰囲気で格好良いですが、Grace Jonesの存在感あるボーカルと比べると、カーステンが多少劣るのは仕方ないところ。「Living In The Plastic Age」は木琴みたいな音が上下するのが好きなのです(笑)。ここではドラムに痺れました。DXシートで上から眺めていたので、ドラムの動きがよく見えたんです。10ccを挟んでYESメドレー。しっとりした「We Can Fly From Here」から生オーケストラヒット最高(笑)の「Owner Of A Lonely Heart」。短いけど途中のジャズ・フュージョンピアノ風ソロが超絶格好良いです。でもこの曲はやはりギターですよね。25周年のDVDみたいなド派手なギターアンサンブルではありませんが、フィル・パーマーが淡々とした達人の様な佇まいで、それでいながらきらびやかに弾いていました。Sealを挟んで10ccの大ヒット曲「I'm Not In Love」。ロル・クレームがキーボードを弾いていましたが、シンプルな演奏なのに奥深いです。「Johnny On The Monorail」はバックのカッティングギターがいいです。そして「Check It Out」。これは「Video Killed The Radio Star」のカバーで、ラップ風で面白いです。トレバーのラップ歌唱も堂に入っています。しかし他人にカバーされた曲を更にカバーするってわけがわからないですな(笑)。

 本公演は懐メロと言ってもいいんですが、1970年代から2000年代と振れ幅が広すぎ(笑)。それだけプロデューサーとして長く活躍してきたということですね。演奏者も皆達者でした。ギターはどの曲も痺れました。ドラムも良かったです。「I'm Not In Love (10cc)」のマレットは渋いですし、「Living In The Plastic Age」のリズムの刻み方に血がたぎりました(笑)。ただ、トレヴァーはThe Art of Noiseの「Close (to the edit)」を生ベースでやって欲しかったです。これだけが残念。DVD「Produced by Trevor Horn」ではやっていて興奮しましたので。でもベースもプロデュースも縁の下の力持ちな存在ですから、トレヴァーは派手にやるつもりはないのでしょう。

 尚、翌日の8月6日には17曲目として「Everybody Wants To Rule The World (Tears For Fears)」をやりました。フジテレビNEXTの生中継を録画して見ましたが、この曲はギターのフィル・パーマーがオリジナルのレコーディングに参加していたそうな。冒頭のあの爽やかなギターはフィル・パーマーなのかな。そしてトレバーはこの曲がお気に入りなのだそうです。脱力させられる程、肩に力の入ってない素直さですね(笑)。うーん、8月6日のステージも生で見たかったです。

 フジテレビNEXT該当ページ

 おやじバンド(笑)になっちゃったとはいえ、生The Bugglesが聴けたから幸せでした。トレバーは白髪だし年相応にふっくらしていましたが、声は変わっていませんし、風貌は飄々とした感じでどこか子供の様。先日のトーマス・ドルビーといい、おやじ達は元気ですね(笑)。楽しい時間を過ごせました。

 ビルボードライブ東京該当ページ

 レポートを書くにあたり検索して見つけた参考すべきサイト。

 Takano's diary

  前述の高野史緒さんのブログ。

 The Works Of Trevor Horn

  トレヴァーのお仕事をまとめています。労作です。

 トレヴァー・ホーン&ロル・クレーム The Producers at Billboard Tokyo

  コロンさんのライブレポート。

 トレヴァー・ホーン、 ロル・クレーム、アッシュ・ソーン「プロデューサーズ」2012年8月来日公演

  今回のライブのセットリストをネット上の動画で再現したサイト。

 rockin'onライブレポート

  rockin'onのライブレポート。



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