2013年3月27日水曜日

安房グリーンラインと旧道、林道の比較



 2012年10月20、21日と南房総を走ってきました。今回は新たに開通した安房グリーンライン(以下「新道」とします)と、それ以前に利用されていた旧道及び林道を走り比べてみました。本稿では両者を写真で比較していきます。新道は三芳村の方から始まっていますが、本稿では新道と旧道及び林道との比較という意味で、林道小松線起点から白浜までの間に限定します。



 安房グリーンラインと林道小松線の分岐。左の広い方が新道で、右の細い方が林道小松線です。



 林道小松線起点。林道ですので1車線しかありません。



 一方新道は対向二車線で路肩も十分あり、車道幅員9メートルと広々しています。森林が切り開かれているので開放感があります。夏場は自転車には灼熱地獄でしょうけどね。



 最高標高地点からは館山市街や三浦半島も見えます。



 一方、林道は狭く…



 そして暗いです。夏場は涼しいので自転車には有利でしょう。



 林道小松線は小松隧道を抜けると終点です。新道ではなく旧道に合流します。



 旧道ですので、小型車一台が通るのがやっという素堀りの隧道があります。



 隧道を抜け100メートル強進むと新道に合流します。旧道は左手。

 ここから先は新道が旧道を上書きしてしまった様です。



 林道山倉線の分岐を過ぎると、旧道と新道は再び分岐します。



 川沿いの旧道は直線で進みますが、新道は川を避けたらしく大きなカーブで進みます。旧道が幹線道路であったのは電信柱と電線が証拠ですね。



 直線の旧道を約300メートル進むと再び両者は合流。



 両者が合流したので旧道は新道に上書きされたかと思ったのですが、電線が右側に移っていました。



 そう、旧道は新道の脇に残っていました。新道に付随する歩道の様な感じで。もちろん歩行者が歩くことはなく、旧道は誰にも利用されず朽ちていくのみです。



 右側を走る旧道が左側に移りました。つまり新道が旧道を分断したわけです。



 しかし左側にある旧道も100メートル程で新道に合流しました。微妙な曲線を描いていた旧道を新道が直線化したとも言えます。

 合流地点から50メートルも進まない場所に農産物販売所があり、そこから旧道が左手に大きく逸れて行きます。



 旧道は神社やお寺や集会所がある集落の中心地を通っていますので、現役で使われて綺麗です。狭いですけどね。



 再び旧道と新道は合流します。旧道は左から右に向かって進みます。



 新道を真っすぐ進むとこんな感じで、非常に快適です。豪雨が降っても問題なく走れる道です。

 一方旧道を進んで長尾川を渡ると…



 林道畑3号線に入ります。



 新道のお陰でこちらは通る車もなく、路面は汚れています。民家もありませんので、物好きが通るくらいですからね(笑)。川沿いなので豪雨が降ったら危険な道です。



 一方、新道は川の上を高架で一跨ぎ。こんな綺麗な道路があるのですから、わざわざ林道を走る意味はないです。



 その高架橋から見下ろすと、林道畑3号線が見えます。



 一方、林道畑3号線から新道の高架を見るとこんな感じ。厳密には位置が反対ですが。



 林道畑3号線は新道に合流して終わります。



 ここから旧道が上書きされるかと思いきや、50メートル程先で…



 林道畑2号線が始まります。どうやら50メートル程、新道が林道を上書きした様です。

 20、21日の走行レポートでも書きましたが、どうやら旧林道畑2号線は新道によってここで分断されることで、2号線と3号線に名称を分けた様です。



 新道はずっと同じ様な対向2車線のまま安房白浜トンネルに入って行きます。安房白浜トンネルは全長1138メートル、車道幅員6メートルです。自転車は車道を走ることになりますが、交通量が少ないので危険はないです。気をつけねばならないのは、ここは標高65メートル程度で、反対の出口は標高が20メートル程度と、トンネル内に4%強の勾配があることです。



 一方林道畑2号線は落石注意な山の中を高度を上げつつ走ります。最高で標高110か120メートル程の様です。



 観光的にはこういう素晴らしい隧道を楽しむこともできます。しかし路面は良くないですし、擦れ違うのが難しいので自動車も走りにくいです。



 隧道を過ぎて暗い山の中を下って行くと、いきなり安房白浜が見えて感動します。ここで標高50メートル強。ここから林道畑2号線は山を急降下します。



 新道のトンネル出口はこんな感じ。落石の恐れはありませんし、快適そのもの。



 トンネル出口から安房白浜海岸がかすかに見えますが、標高が低い為本当に僅かにです。新道はトンネル出口から500メートル程進み、房総フラワーラインに突き当たって終点です。



 一方林道畑2号線はトンネルの真上を横切って急降下して平地へ。左端にトンネル出口が見えます。



 上の写真から10メートルの場所で林道畑2号線は終点です。細い道路を走れば、新道の終点まで500メートルもありません。

 以上の比較でわかると思いますが、旧道及び林道と新道の作りは違いすぎます。旧道及び林道は川沿い等の通しやすい場所に設置され、ちょっとした高低差を避ける為の迂回や隧道が多数あります。一方新道は山を切り開き高架を使い直線が多く、トンネルも一本。

 以前、私は新道に関して疑問を呈していました。南房総を南北に走る幹線道路は内房沿いと外房沿いにそれぞれ一本、内陸部に二本ある為、内陸部にわざわざ三本目を通す必要性がわからなかったからです。まして山を崩して大型道路を建設すれば豊かな自然をなくし、それは観光資源をわざわざ捨てる様なものであると。この点に関しては賛否両論あると思いますし、私も依然としてやや反対です。しかし畑という集落が秘境と呼ばれるのはまさに幹線道路がなかったからで、今回旧道及び林道を新道と比較することで、畑の特異性を知りました。実走した旧道及び林道は大雨が降ればたちまち通行止めです。落石や崩落の危険性を常に抱えています。そんな時に急病人が出たら… この集落に子供がいるかわかりませんが、いるとすれば学校は白浜に通うのでしょうから、不安定な林道では通学もままならないでしょう。新道によって農産物の運搬もスムースになるでしょう。そういう意味ではこの新道の意味は大きいですね。「なんでもかんでも公共工事は悪い」という風潮に流されてはいけないのかもしれません。とはいえ、せっかくの豊かな自然なのですから、この自然を活かす様に新道を使って行って欲しいものです。

 また、できれば旧道と林道も新道のバックアップとして、最低限の維持をお願いしたいです。速度よりも自然の中を走りたい自転車乗りとしては、隧道も含めて素晴らしい林道をいつまでも走りたいのです(^^;。

 2012/10/20 南房総レポート
 2012/10/21 南房総レポート

 Wikipedia 安房地域広域農道

2013年3月9日土曜日

2013/03/09 足立区→太東

走行距離 121.71km
走行時間 06:52:56
平均速度 17.6km/h
最高速度 48.3km/h
使用車種 KHS F20-R



 外房のタコ飯が食べたくなり、大原遠征を決定。05:35頃出発。

 この日は気温が急上昇。月曜日は10度を下回っていたのに、この日の最高気温は20度越え。お陰で鼻の調子が悪く、鼻水ズルズルで走り続けました。

 いつも通り、東京湾岸沿いに走り、八幡宿で内陸方面へ。小湊鉄道に並走する国道297号線を走行。田美神社の入口辺りで大休止。4時間以上走り続けで疲れましたので、10:12〜10:34くらいの間、横になっていました。この後羽黒山の脇を標高130メートルまで上る為、この休憩は正解でした。この時間は暑いくらいで、ここで休んでいなかったら上りはかなりきつかったはず。



 大多喜橋から大多喜城が見えました。これはかなり拡大。大多喜城は再現された城ですが、本多忠勝の居城として知られています。



 この辺りからいすみ鉄道沿いを走ります。



 ここは梅の木が多く列車が来たら良い写真を撮れないかなと、しばらくウロウロ。しかししばらく来そうにない為断念。





 夷隅川にかかるいすみ鉄道橋梁。味がありますねぇ。



 新田野駅にて。午前中は逆光で、写真を撮るにはいまいちでした。Wikipediaによると、新田野駅は2010年度の一日平均乗車人員は14人だそうです。閑散としてますね。

 Wikipediaによる新田野駅解説



 新田野駅前の田んぼ。房総でもさすがにまだ早いのですが、一部の田は代かきが行われていました。



 新田野の踏切から撮影。直線を少し上った先に桜があって、撮影ポイントに良さそう。

 12:57、大原駅に到着。鼻水垂らしながらですから、予定より一時間遅れでした。ヘロヘロなので交番裏手にある公園のベンチでゴロ寝しました。お腹が空きましたが、鼻のかみ過ぎで味がわかるかどうか… 20分程休んで再出発。



 大原漁港に到着。彼方に太東崎と灯台が見えます。写真をよく見ると、魚が跳ねているのが写っています。あんな活きが良い魚が食べたいなぁ(笑)。



 大原漁港前の船頭の台所に到着。鈴栄丸という釣り船の営業をしながら、食堂もやっています。釣り船を出しているくらいですから、魚には期待できそうです。

 船頭の台所ブログ
 食べログ 船頭の台所



 まずはタコ飯でしょう。釜飯として提供され、20分近く待ちます。蒸気が上がると甘い香りが…はぁ、食べたい(笑)。



 タコ飯、生しらす、いわしのテンプラ(ハーフ)。つみれのお吸い物も美味。タコ飯セット1000円、生しらす600円、いわしのテンプラ400円。



 釜の底にはしっかりお焦げがあり嬉しかったです。



 美味い!! というか味がわかって嬉しかったです(^^;。鼻水も一段落してくれて…



 相模湾の生しらすは3月10日まで禁漁ですが、外房は禁漁期間はないそうです。店員さんに「禁漁期間はないんですか?」と尋ねると、キョトンとされちゃいました。相模湾の禁漁期間のことを説明すると驚いていました。まぁ相模湾は人口が多いので漁船も多く、獲りすぎちゃうのでしょうかね。

 だいたい一時間くらいいて14:40に店を出ましたが、そこでお店は営業終了しました。お昼の時間がずれたお陰で他にお客さんいなくて、のんびり出来て良かったです。

 国道127号線の外房黒潮ラインは避け、民家が並ぶ細い道を北上。でもこの辺り、海岸線を九十九里一宮大原自転車道が通っていたんですよね。すっかり忘れていました。しかし別荘地で道路が終わってしまい、止むなく引き返し、国道127号線に合流。和泉浦の自転車道を走りたかったですねぇ…

 太東漁港前のセブンイレブン手前で海沿いへ。



 ここに来るの2009年3月15日の太東→勝浦サイクリング以来です。その時は波風が強くて遊歩道が濡れていました。滑って転倒して膝を強打してしまうくらい… しかし今回は乾いていますよ。それなら太東漁港まで歩いてみましょう。高波が来たら一巻の終わりですが。



 今歩いて来た方向。



 直線の進行方向。潮騒を聞きながら、リラックス。



 漁港の砂浜に出ました。200メートルくらいですが、砂浜を自転車担いでは歩きにくいですが、なんか楽しいです。山歩いたり砂浜歩いたり、自分はやはりオンロードだけではダメなんだなぁ(笑)。



 漁港脇にはハイキングコースにもなっている丘だか山があります。堆積岩の地層が可愛らしいです。

 その後は浅間堰の脇を通って太東駅へ。16:16。太東駅では服装を直そうとトイレ個室に入ると、貯水タンクの上に卒業する先輩に贈った寄せ書きの色紙が置き忘れられていて苦笑(^^;。場所悪過ぎ(笑)。16:51の電車に乗り、20:00頃に帰宅しました。

 結局この日はポケットティッシュをコンビニで二回、大原駅で一回買い、13袋使いました(^^;。鼻水出過ぎです。でも今年初めての長距離及び海は楽しかったです。食事も完璧で大満足なサイクリングでした。

所要経費
 JR 太東駅→秋葉原駅 1450円