2007年11月3日土曜日

2007/11/03 飯能駅→有間峠→西武秩父駅 [広河原逆川林道]

走行距離 94.56km(うち32km程度は自宅-池袋往復)
走行時間 06:29:13
平均速度 14.5km/h
最高速度 49.5km/h
使用車種 KHS F20-R

飯能-有間峠-秩父のみのデータ
走行距離 62.36km
走行時間 04:45:52
平均速度 13km/h
最高速度 49.5km/h



 今年F20-Rを買って、西武秩父駅と入川谷登山道を往復したり、足立区から西武秩父駅まで自走したりしました。その過程で地図を見ていたのですが、飯能から秩父に抜ける、うねうねした道を発見。舗装路なのに標高1000メートルを越え、自転車で越えたら楽しそうと思いました。インターネットのサイト等を見ると、勾配がなかなか手強そうですが、スポーツタイプの自転車を買ったら、一度は峠越えをしてみたいですよね(笑)。そんなわけでルート決定。

 前日夜にSEOサイクルに自転車を調整に持ち込んだりして、予定が狂いまくり。更に久しぶりの遠征に心沸き立ち、なかなか寝つけない(笑)。止むなく出発を30分遅らせ、睡眠時間は三時間確保。峠越えなのに大丈夫かね…

 4:05頃家を出発。まだ全然暗いです。結構寒くて指ぬきグローブでは指先が冷えましたが、走り出すと体が温まって問題なし。ただなんとなくお腹が緩い… 寝不足が祟ったかも。池袋からの電車は結構混んでいて、半分くらいの時間は立ちっぱなしでした。ちょっと辛い。

 飯能駅でトイレを済ませ、秩父源流水ペットボトルと日経新聞を購入。7:00出発。飯能下名栗線(70号線)を西に進みます。



 岩根橋より入間川を望む。紅葉はまだまだという感じ。岩根橋を渡り、28号線にチェンジ。入間川左岸に並走する70号線ではなく、右岸に並走する細い道を進もうと。拓けた道路より味わいがあるかと。但し問題は山に近くて起伏が予想されること。



 と思って走っていたら、いきなり林道レベルの道になってしまいました(笑)。更に進むと先に進めそうにない印象になり、止むなく扇橋を渡って70号線に復帰。



 下赤工の二ノ瀬橋から入間川を望む。後方は天覚山(455.5m)か。川の側の木は紅葉を始めていますが、天覚山は低い山のせいか紅葉はまだ。この辺りで薄皮あんぱんで燃料補給。

 5kmで70m上昇の緩い上り坂を進むと、有間ダム手前の温泉さわらびの湯に到着。山々に囲まれた街の中からは湯気らしきものが。残念ながら温泉はまだ営業前。



 さわらびの湯からの眺め。秩父さくら湖で学んだことですが、ダムへの道はきついはず。有間ダムに向けて気を引き締めます。しかし…

 さわらびの湯



 ひえー。秩父さくら湖に匹敵する激坂。600mちょっとで80mの上昇でした。勾配率は12%くらいか… 距離が短いのが救いですね。って、600mを短いって感覚はだいぶおかしくなってないか?(笑)



 有間ダムにて記念撮影。



 有間ダムから見る名栗湖。この時はわかっていなかったのですが、この写真の真ん中、頂上がほとんど雲の中にある山が有間山らしいですorz この時点でそれに気づいていたら引き返していたかも(笑)。



 有間ダムから飯能方面を望む。まだ標高350m程度なのに、結構山深い感じですね。

 さて、ここで一休みした後、再出発。計画では名栗湖の南岸を走る予定でした。北岸の方がバスも通っているメインルートですが、当然寂れた方が楽しいので南岸へ。但し通行止めの看板が掲げられていました。とはいえ、ハイカーやジョギングの方がどんどん南岸方面へ進みます。自転車は大丈夫かもと、私も予定通り南岸へ。途中、棒ノ嶺に続く山道の入口に9月に熊が目撃されたとの警告が。あちこちで出没しているんですね。



 先をずんずん進みますが、ジョギングの方が戻ってきます(^^;。あらら。やっぱり無理なのかなと思っていたら、南岸の五分の二くらい進んだ所で、人も入れないくらいに頑丈な通行止めのフェンスが。止むなく引き返し、北岸を進みます。途中カヌー工房などという珍しいものが。



 有間川沿いの林道広河原逆川線。名栗湖から上流は入間川から有間川に名前が変わります。Super Mapple Digitalによるとこの有間川沿いの道も広河原逆川林道となっていますが、有間林道との分岐点が広河原逆川林道の開始点ではないんですかねぇ。



 とはいえ、この道にある大ヨケの滝はかなりの高さで、山肌の急峻さがわかります。この写真も三枚の写真からの合成です。





 さぁ、上り開始。



 逆川沢。水遊びに最適な可愛らしい流れ。



 しかし…この上りはなんだろう(^^;。とにかく延々急坂が続きます。最初のうちは九十九折りもなく緩やかなカーブを描きながらひたすら上り。道の状態も悪く、舗装はひび割れが多いです。しばらく行くと、逆川沢を何度もまたぐ様にスイッチバック的激坂になりました。林道は逆川沢を巻きながら上る感じです。この辺になると道の落石も結構気になります。

 あまりの激坂に疲れて休んでいると、ロードバイクの二人連れが上ってきました。「きついっすねー」とお互い苦笑(笑)。先に行ってもらいましたが、その後すぐ上で彼らも休んでいました。ちょっとお話をして先に行かせてもらいましたが、すぐに一人に追い抜かれました。その後もう一人の方と抜いたり抜かれたり一緒に愚痴をこぼしたり(笑)。彼は体調不全(前日宴会だったらしい)の上、自転車のギアがヒルクライムに向いておらず、相棒とは有間峠での再会を約して置いて行かれたそうです。戦場では立てない者は置いていかれるのだ!!(笑)

 そういえば、この方達に出会った後、MTBにシャカシャカ追い越されました。やはりギアが違いすぎますわ。こちらはあんなに軽く回らないって。

 しかしなんだかんだ言いながら、ひたすら脚を動かし続けて前進。ほとんど無我の境地。煩悩の入り込む隙間はないです(笑)。なにしろ漕ぐしかない。





 この坂は最悪。真下に三本も今上ってきた道が見えているし(^^;。もの凄い急坂。



 それでも頑張っていると、ダートコースの大名栗林道開始点に。蕨山が近いことがわかります。



 無我の境地に達すると、道もほぼ平坦になります(笑)。心の余裕は道端の花にも向けられます。

 更に進むと少しきつい坂が現れますが、そこを越えると右手に未舗装の分かれ道が出現。分かれ道の先には蕨山があります。事前に調べた限り、蕨山には展望台があって、そこからの風景は絶景とのこと。私はここか有間峠かのどちらかでコーヒーを淹れたかったのです。そしてこの分かれ道こそ、展望台への道と思いました。ここで遅れて上ってくる彼を待ち、別れの挨拶をしてから未舗装路を自転車を押して進みます。



 数十メートル進むと、5,6台の車が停った広場と東屋はあります。しかし展望台らしいものはありません。東屋の先は登れそうですが、自転車では無理の登山コース。しかし反対側に柵で覆われた廃道の様な作業道がありました。これなら自転車でも押して進めそうです。



 道の右側は崖。転落即死亡コースですね

 ガードレールはなく危険ではありますが、道は乾いていますし、岩や石でボコボコという感じでもありません。一応進んでみましたが、400mも進まないうちに左にカーブを描きながら下り始めました。実は少し下って右に曲って上っていけば蕨山でした。これは帰宅後Google Mapの航空写真でわかりました。しかしこの時はそんなことがわかるはずもなく、こんな山道はGPSにも表示はないです。有間峠までまだ上りが残っていますので、ここは下らないで引き返すことに。Google MapはPocket PCにも対応していて、電波さえ届いていればリアルタイムに状況がわかったんですけどね。

 広場に戻るとハイキングのご夫婦が。自転車で来ていると話すと呆れられました(笑)。



 林道に戻ります。ここからは4kmで200m上昇。ところどころ激坂もありますが、ここまでの延々続く激坂に比べたら楽勝。その上、紅葉が癒してくれます。

 しかし途中で12時を過ぎ、ガス欠の為、有間峠到着を待たずにおにぎりを食べました。この時点で飲料はコーヒーを淹れる為の源流水しかなく、止むなくちびちび飲むことに。夏に上る場合、一体どれくらいの飲料が必要なんでしょうかねぇ。









 頂付近にうねうねと林道が走っています。





 紅葉は綺麗ですが、薄く見えるガードレールが最後の上りを見せつけます。





 有間峠直前から名栗湖を望む。他の山々を見下ろしていますなぁ。靄もかかっていますし。自分のいる場所の高さを実感。





 ふへー。やっと到着です。蕨山の山道に時間を取られたとはいえ、13時到着はちょっと遅いですね。脚の力がありませんなぁ。

 峠にはちょっとした広場があって、車が多数停っていました。峠の碑の側にまで停めているから写真を撮る角度に苦労しました。アマチュア無線をしている車からは無線特有の高い声が騒音となり、閑静な峠を期待していたのでガッカリ。大人数の中年グループも大騒ぎでしたし(^^;。有間峠も一種の観光地ですかねぇ。

 有間峠で一通り写真を撮った後は、お待ちかねのコーヒータイム。この為に重いバーナーを持ってきたのだ(^^;。実際、鞄の重さで腰がだいぶやられました。ちょっと考えないと。さてどこでお湯を沸かすか。広場は駐車している車が多く、車道では更に車がやってきそう。そんなわけで、通行止めになっていた林道日向沢線の中に入っての一服となりました。



 毎度の遺影用写真(笑)。え? 薄着すぎるって? いや、途中でウィンドブレーカーを脱いだんです。夏ではないので汗だくというわけではないですが、それでも延々の上り坂はかなりの体温上昇を招きましたので。そして結構な暑さを感じていたので、ホットよりアイスの方が良かったかも(^^;。意味ないなー(笑)。それでも下界を見下ろしながらのコーヒーは苦労に見合うものでした。

 コーヒータイムも終わり、お楽しみのダウンヒルタイム。風を切るのでウィンドブレーカーを着用。そして出発。最初は軽い下りでしたが、どんどん速度を増します。とはいえ下りもうねうね曲っていて、ガードレールから飛び出したら遺影用写真を使うハメになるので(笑)、あまり速度は出せません。お陰で景色を楽しむこともできました。





 今回特に危険だった場所。道路左奥には落石ゴロゴロ。





 これはヤシンタイ沢の林道か。見た瞬間に大爆笑。なんという道でしょう(笑)。



 それにしても寒っ!! 全くペダルを漕ぐ必要がなく体力を使わない上に、冷たい風を受けるので体温がどんどん下がります。さすがに危険を感じ、一旦停車。セーターを重ねて対策。シャツ一枚でも暑い時もあれば、重ね着しても寒くなりそうな時もありと、山サイクリングの難しさを感じました。と同時に、ホットコーヒーは上って一服より、ダウンヒル後にこそ必要かもと感じました(笑)。



 林道が川に。道がかなりの下りなので、水は崖下に流れず道に沿って流れています。道が180度方向を変えるまで泥水が流れていました。全く速度出せず。



 広河原逆川林道終点。広河原逆川林道から直進する道は秩父上名栗線(73号線)で、右の通行止め方面に続きます。通行止めの道路の方が林道っぽい荒れっぷりですけど(笑)。実はこの通行止めの道路はいつか行ってみたいと思っているのです。秩父さくら湖を最初に訪れる際、地図を見ていたら73号線が鳥首峠を挟んで切れているのに気づきました。2.5km程度の山道レベルの道路は載っているので、たぶん徒歩なら峠を越えられるはず。調べてみると同じことを考える人は多いらしく、そのレポートによるとそーとー酷い道みたいですが(笑)。でも何かわくわくしてしまいます。とはいえ、今回は有間峠で脚を使い果たしたので突撃せず。

 ここからは秩父さくら湖も近くて危険は少ない為、観光を兼ねてまったり進みます。毛附トンネルも通らず、わざわざ川沿いの集落のある小道を通ったり。



 73号線の下、浦山川と同じ高さに家が!! 高床式になっていましたが、いくらなんでも台風が来たら流されるだろう…と思っていたら廃屋だった様です。



 これも危険な立地ですねぇ。森の下に大量の木が転がされて土留め兼倒木対策になってますが、一旦崩れたら下の家はどうしようもなさそう。

 続いて不動橋に到着。先に来たのは二ヶ月も前なんですね。というわけで、前回水が溜まっていて走れなかった山掴トンネル付近に出撃。今回も水は溜まっていましたが、せいぜい深さは3cmくらい。泥が溜まっていてイヤでしたが、軽く突破してリベンジ成功。というか、前回は慎重になりすぎたか。そして山掴トンネルへ。やっぱり真っ暗で恐い… ここは何度通っても不安になると思います。



 お久しぶりねの浦山大橋。しかし、またもや秩父さくら湖西岸は進入禁止で走れないのでした… というわけで、東岸を北上。



 お久しぶりねの大久保橋。



 浦山ダム。



 浦山ダムより秩父さくら湖を望む。中央奥の方に有間山があるはず。

 浦山ダムから下りたのが15:30。下からダムを撮影し、さて次はどうするか思案。とりあえず140号に出るつもりでしたが、ダムの下に出てしまった為、一度坂を上らねばなりません。そして選択したのが浦山ダムの激坂。アホか(^^;。ここで最後の脚を使い果たしました。脚さえ残っていれば、三峰口駅まで西進、その後北上して両神温泉に入りたかったのですが、既に三峰口までの僅かな上りもイヤ(笑)。そこで西武秩父駅方面へ。こちらは僅かな下り坂の為、ほとんど脚を使わず楽ができます。 

 どこかで食事をして帰ろうと思って走っていると、偶然わらじカツ丼の安田屋秩父店の前を通りました。安田屋は小鹿野店しか存在を知らず、「バッタもんか?」と半信半疑。でもお店の名前まで一緒で系列店でないなら訴えられそう。というわけで、支店なのだろうと入ってみました。どうやら支店で正解の様でした。

 メニューはわらじカツ丼のみというのが潔いです。お腹が減っていたのでカツ二枚を注文。味噌汁、お新香付きで900円也。またもや空腹で写真を撮り忘れました(笑)。カツは切ってないのでどうやって御飯を食べるのか一瞬悩みますが、カツのみ蓋の方に移動させて無事御飯にアクセス。甘辛のたれ(醤油と味醂かな)で味付けされたカツ丼は大変おいしゅうございました。でも二枚は多かったかも。結構こたえました。

 MapFanWebによる安田屋日野田店紹介

 その後は温泉に入る気力もなく、西武秩父駅へ直行。電車の時間の関係もあり、お土産も買わずに帰路につきました。池袋からの帰路、陸橋をほいほい駆け上がってしまったのは、有間峠で精神的に鍛えられた証拠でしょう(笑)。8kmも続く急坂なんて都市部にはありえないので、もう何も恐くないです。って、過信は事故の元だってば(>_<)。

 広河原逆川林道は予想以上に大変な林道でしたが、紅葉を含め大自然をたっぷり堪能できました。秩父の山々はインドア派だった私をどんどんアウトドア派に転じさせています(笑)。

所要経費
 西武鉄道 池袋駅→飯能駅 450円
 西武鉄道 西武秩父駅→池袋駅 750円

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