2007年11月17日土曜日

2007/11/17 大血川林道

走行距離 105.68km(うち32km程度は自宅-池袋往復)
走行時間 06:35:23
平均速度 16km/h
最高速度 51.7km/h
使用車種 KHS F20-R

大血川林道起点から終点、そして秩父湖までのデータ
走行距離 26.85km
走行時間 02:20:37
平均速度 11.4km/h
最高速度 51.7km/h



 高尾山近くで友人のライブがあると聞いていましたが、開始が13:30という中途半端な時間。午前中か夕方なら、残りの時間で和田峠走行や高尾山の登山ができるのですが、これでは何もできない。というわけで、そちらをぶっちぎって(笑)、予てから狙っていた秩父の大血川林道を制覇することに決定。

 毎度の池袋始発で出発する為、睡眠時間は3.5時間。3:40に家を出発。寒いという天気予報に影響され、起毛タートルネックシャツにコーデュロイのシャツ、セーター、そしてダウンジャケット、頭には耳も覆うニット帽、手には雪の中に突っ込んでも大丈夫そうな分厚い手袋という重装備。下はいつものチノパンでしたが。が、これはやりすぎ。池袋に着く前に汗だくに(^^;。頭は蒸れるし、体は暑い。それでいて鼻水はズルズル(笑)。前途多難な展開。

 5:00の始発に乗車。さっそくセーターを脱ぐと、汗が冷えて寒い… それでも時間と共に汗が乾燥。扉が開くと寒風が吹き込みますが、座席のヒーターは温かく、快適な移動。音楽を聴きながら無心で到着を待ちます。

 しかし… 正丸トンネルを越えると、そこは雪国だった… というわけではないのですが、なんとなく景色が白っぽい。はて…?? 最後のトンネルを抜けると、草木や車、家の屋根まで真っ白に。こ、これは霜ではないか… うひー これは寒いぞと覚悟を決めました。

 西武秩父駅に到着すると、この寒い中、学生や背広姿のお勤めの方々が沢山います。こっちは朝もはよから遊びなので、全く以て申し訳ない気分(^^;。自転車を組み立て、トイレに入り、準備OK。いよいよ白っぽい街中を走り始めます。



 7:30でも屋根まで真っ白。

 毎度のことですが、さすがにこの時間の140号線は空いています。稀に大型車も走っていますが、対向車が少ないですからさほど不安になることなく走行。いや、やっぱり恐いか。奥秩父は皆さんにお勧めしたいのですが、この奥秩父まで行くのが危険なんですよねぇ… 帰路は交通量が増えてもっと恐いし。素直にバスで輪行が安全かもしれません。特に帰路は。

 途中、セーブオンでコーヒー用の水を購入。秩父源流水が欲しかったのですが、なかったので谷川岳の水。秩父で谷川岳って…(笑)

 そしていつもの日野鷺橋に到着。



 日野鷺橋より荒川上流方面を望む。



 日野鷺橋より荒川下流方面を望む。靄がかかっていて、中国の桂林かと(笑)。



 日野鷺橋にて。橋の欄干に三脚を設置した為、いつもの低いアングルではないです。



 武州日野駅と白久駅の途中で、山の中腹より上の方に林道が見えました。「バカだなぁ、あんな高い所に道なんか作って。あんな所、誰も通らんだろ」「あんただ、あんた、通るのは。しかも自転車だろ」と、一人ボケツッコミ。しかし今調べてみたら、熊倉山の林道の様ですorz

 橋でたくさん写真を撮ったので時間がかかりましたが、8:50頃に大血川林道開始点に到着。道路は拡幅工事をしていました。私は140号線から分岐した大血川沿いの道が大血川林道と思っていたのですが、分岐した直後は市道大滝幹線4号という名称なのかな。(追記)大血川渓流観光釣場から先が大血川林道でした。

 前回名栗湖では携帯電話が通じなかったので、幹線道路沿いのここで家に電話を入れておきました。これは正解で、ここから先は圏外になりました。



 大血川林道入口。拡幅工事中。



 色褪せた紅葉の大血川。



 大血川林道から見る140号線の上部。140号線を走っていると当然見えないわけですが、大血川林道から見るととんでもない形状ですね。でも岩にしがみつくように生えている木々が美しいです。紅葉見たかったなぁ。



 道幅は広く、対向二車線余裕。坂もきつくなく、さすがに幹線道路らしいです。



 左の急坂は前大血川林道。ピストン林道の様です。





 有間峠でコーヒーを沸かした秩父源流水の会社を発見。でも会社に置いてある自動販売機はコカ・コーラ製。それにしても大血川に流れ込む井戸沢から取水していたとは。大血川の名前の由来を知っているだけに、真っ赤な水の様で恐い(笑)。

 秩父源流水



 九十九神社。気まぐれに寄ってみました。これからの上り道の安全を祈願。山の上の方はダメですが、この辺りの紅葉はなんとかギリギリ鑑賞に堪えるレベルでした。



 またもや左へ分れる急坂は奥大血川林道。これもピストン林道。だからさ、大血川林道自体はどこから始まったのさ(^^;。なんて思っていたら大血川林道のおにぎり発見。



 しめしめと写真を撮る…その瞬間、おにぎりの左後方からガウガウと吠えながら飛び出す中型犬。ひえー。実は私は犬が苦手。子供の頃に犬に押し倒された経験があり、それがトラウマなのです。いつもは理性で恐怖を抑えられるので、好きではなくても飼犬や野犬を見ても慌てません。しかし突然の出現に理性が吹き飛ぶ(^^;。某峠越え自転車サイトの管理人さんも犬が苦手で、林道で犬に遭うと死を覚悟しているみたいですが、私もそれに近い(笑)。ややパニック状態でペダルを踏むも、すぐに鎖の音に気づいて数メートルも進まず停車。なんだ、飼犬じゃないか… こんにゃろと、自転車で大型の犬小屋に突入の構えを見せると、犬は慌てて小屋に逃げ込む(笑)。ざまあみろと出発すると、犬小屋から犬が飛び出て吠え出す。えーいと、再び反転突入の構えを見せ、犬を小屋に追い返す。どうやら犬も私も同じチキンだった様です(苦笑)。人間と犬なのに鳥とはこれ如何に。



 大血川渓流観光釣場を過ぎると左手に東谷林道が現れます。東谷林道は入川林道同様東京大学の演習林の中を走る道です。霜のせいかダートが濡れていて雰囲気の良い道に見えました。ピストン林道ですが、いつか走ってみたいですね。

 東谷林道を越えると、来た来た来た。来ましたよー。





 激坂が(笑)。これこれ。これを見たかった。でも12%と言う割に、なんか物足りない坂です。むしろこの500メートル後くらいに九十九折りがあって、そちらの方がきつかった感じ。しかしそれすら短距離で、苦闘という感じはしませんでした。そんなわけで、激坂と言う割にのんびり景色を楽しみながら走行。



 標高650mからの上方の眺め。さすがに落葉が目立ちます。残った葉だけでも色彩の豊かさが伺えるだけに、一週間早ければなぁと残念に思います。

 九十九折りを過ぎると、来た来た来た。来ましたよー。



 崩落が(笑)。ガードレールがだらしなくぶら下がっております。9月の台風で崩落したわけですが、応急処置で崩落面にコンクリートを拭きかけてあるだけですね。この写真は崩落現場を過ぎて振り返っての写真ですが、奥の方に警備員さんが一人いました。こんな現場でただ一人… 寂しすぎます(^^;。朝に置いていかれて夕方回収されるんでしょうね。大変そうなのでちょっとご挨拶。



 崩落のショックなのか、路面がダートみたいにガタガタです。路面の波打ちぶりは大地震でもあったみたい。



 西谷に並走していた大血川林道は南から北へ方向転換。180度の方向転換を余儀なくされる道なのに、路面状況は良好。



 県営森林管理道大血川線完成記念植樹がされているちょっとした広場から撮影。大陽寺を眼下に望む辺りから、東方の熊倉山を望む。標高800メートルくらい。右手前は榊山。



 東国女人高野山とも呼ばれる大陽寺の前での撮影とは、男冥利に尽きますね(うそ)。抜けるような青空で最高に素晴らしい気分と思われるでしょうが、実際は暑くてたまらない状態。黒の生地は熱を集める… ダウンを脱ぎたいのですが、脱いでも収納する場所がなく、やむなく前を開けて我慢。



 標高900メートルくらいから、同じく熊倉山。えらい下の方に今走ってきた道路が…(笑)

 そしてこの辺りで一人のハイカーに追いつきました。ん? んんん? なんか姿格好に見覚えが。ちょうどこの写真に写っている道路かその手前辺りだと思うのですが、私が景色に魅入っている時、後方50メートルくらいにハイカーが接近してきたのです。こちらは先に進もうとした時に気づきましたので、特に待って挨拶もせず先行しました。その彼が今私の前にいるのです。ワープか、ワープなのか? それともお化け? ちょっと恐怖。恐る恐る挨拶をすると、「先ほど遇いましたよね」とお返事が。やっぱり彼なのでした。はて、どうやってと尋ねると、登山道を登ってきたそうです。車道は勾配に限界がありますから山を巻いていますが、ここの登山道は階段の様にちゃんと整備されているのです。私が4kmくらい巻いてきた道を、彼は1km程度の直線登山道でショートカットできたわけです。納得…できるか!!(笑) いくら写真撮影等でトロトロ走ってきたとは言え、自転車と徒歩の汎用性の違いが… なるほど、モビルスーツが必要なわけだ(違う)。



 さすがに1000メートルを超えると落葉だらけ。しかし新しい道のせいか、ここでも舗装は完璧。



 標高1100メートルくらいから標高800メートルくらいの大陽寺を望む。中央のえんじ色の物体が大陽寺。これでも望遠三倍。左上には走行してきた道が見えます。



 標高1140メートルくらい。道路が広くなっていて、下と上の登山道を横切っていました。ここから霧藻ヶ峰に登るハイカーも多いらしく、自動車も数台駐車していました。因みに霧藻ヶ峰は標高1523メートル。400メートルも登らず山頂です。ふと思ったんですけど、この時点で体力はまだまだ十分。時間も正午。自転車を置いて登山できるんじゃないですかね。丸太で階段状になっている登山道なだけに、容易とは言えないまでもできちゃう気がします。自転車プラス徒歩登山。きついけど面白そう(笑)。

 ここには案内図もあり、まもなく霧藻ヶ峰を抜ける二本のトンネルが近いと表示されていました。トンネルは一番の難所、即ち標高の一番高い所にあるはずですから、もうすぐ上りは終わるはずです。



 駆ヶ越トンネルに到着。また照明なしか… しかし右に曲っているとはいえ反対側の光が見えるのが救い。

 トンネルを抜けると、そこは絶景でした。両神山方面の峰が連なっていてとても美しい。写真では霞んでいてうまく写ってないのが残念。時間もちょうどお昼を過ぎ、道路も自動車が数台駐車できる程広い為、ここで昼食にすることに。



 駆ヶ越トンネルを抜けての眺望。両神山等。



 山肌の茶と緑のコントラストが美しい。



 今回はカップラーメンを持参。上りは陽射しも強く暑かったのですが、駆ヶ越トンネルを抜けると峰の反対側で日陰になり、気温が下がっていました。でもラーメンを食べるのには丁度良い状況。



 そして絶景を望みながらのコーヒー。これは上った甲斐がありました(^^)。山の風景はテレビでいくらでも見られても、このシチュエーションは実際に経験しないとわからないですね。

 食事中に二台車が通りましたが、そのうちの一台はわざわざ車を停めて話しかけてきました。まぁ、ここに自転車でやってくるアホの面を見たいのでしょう(笑)。

 食事時間も終わり、走行開始。少し下り坂だった為、私はもう上りは終わりと思っていました。が、違うんですねぇ(笑)。ここから100メートルくらい再上昇が必要でした。とはいえ、ゴールが近いことは感じていました。



 格好良い切り通しだなぁと思っていたら



 切り通しを越えて、向ノ沢橋より振り返るとこんな道でした。簡単に崩落しちゃう道路の様な気がします(^^;。



 向ノ沢橋より向ノ沢上部を望む。なんかもう石が一杯でないかい? こぼれた石は橋と沢の間から転がり落ちますが、岩が転がってきたらイチコロで橋が落ちそう。

 この向ノ沢橋は日陰になっていたのですが、湧き水が路面を覆い、それが凍っていました。幅がせいぜい5mくらいですので端をゆっくり走って氷を越えました。これでは雪が降らなくても冬の林道は走れないかもしれませんね。特に舗装された林道は。



 三峰トンネルを抜けての眺望。三峰トンネルも照明のない困ったトンネルでしたが、若干の下りでらくちん。そしてトンネルを抜けると逆光の中、白石山が迎えてくれました。三峯神社も近いし、神が降臨しそう。

 トンネルを抜けると下り一方。三峯神社に向けて一直線です。



 そしてこのおにぎりが迎えてくれました。12.3kmの大血川林道制覇の瞬間です。

 このおにぎりを過ぎると、三峯神社の駐車場がありました。自転車は駐輪無料です。ロードバイクの横に停めておきました。





 豪華な手水舎。



 拝殿。

 さすがに歴史の古い三峯神社。広大な敷地に様々な社があり、とても全部は回れません。本殿と拝殿あたりをぐるっと歩きました。それにしても手水舎までこんな豪華版。

 本当は三峯神社にある温泉に入るつもりでしたが、時刻は既に14:30。16:30には暗くなってしまいますから、ここは止むなく温泉はなし。帰路につくことに。

 駐輪している場所に来ると、隣のロードバイクの方が帰り支度をしながら私の自転車をじろじろ(笑)。後ろから「こんにちは~」と話しかけると、「これで上ってきたんですか?」といつもの質問(笑)。いやいや、結構走るんですよ、この自転車は。

 三峯神社

 広河原逆川林道は下りもうねうねと曲っていて速度が出せませんでしたが、観光道路のここは結構長い直線で構成されています。ペダルを踏まないでも軽く50km/hに達してしまいます。



 秩父湖が見えてきました。もう少し早く来れば、紅葉と湖面の色が綺麗でしたでしょうね。残念。



 問題の大洞吊り橋が見えてきました。今回のポタリングは大血川林道制覇と大洞吊り橋を渡ることが二大テーマでした。そのまま湖岸の落石ガシガシな山道を歩く事も(笑)。



 大洞吊り橋への小道に到着。これ、写真では平坦な道に見えますが、実は恐ろしい下り道です。手摺か杖でもないと恐くて下りられません… それにこんな道では歩くのに相当時間がかかりそう。とても吊り橋を渡るのは無理と判断し、撤退。



 大洞吊り橋への小道を過ぎた場所。なんでしょうねぇ、この道は(笑)。旅館に続く道で、私道なのかもしれません。



 いつもとは反対側から見る二瀬ダム。こちらから見た方が、後方の山並みも見えて美しいですね。



 影森辺りでの夕日。

 16:45頃。日が暮れていい感じですが、急がないと市街地に入る前に真っ暗になります。

 相変わらず140号線は交通量が多いですが、17:00、なんとか無事に西武秩父駅到着。GPS記録もOFF。さて、食事だ食事。温泉を我慢したのですから、食事くらい奢りたい。できれば熊か猪か鹿を食べたい(笑)。駅前の定食屋で熊と猪はメニューにある様でしたが、二階なので様子がわからず、その上駐輪スペースがなくて断念。夜の街を彷徨います。秩父鉄道の秩父駅をだいぶ越えた所まで、線路を渡ったり、商店街を走ったりと、かなり探しまくりました。しかし今はどこも食事は同じ。秩父で生活する方にとっては猪鍋の店よりマクドナルドや吉野家の方が身近ですものね。

 もうまともな料理屋ならなんでもいいやと妥協。やっと「野さか」という和食屋を見つけました。外にメニューはないので、中に入って良いものがあるのに賭けました。が、結局天ぷらとか普通の料理しかありませんでしたorz もう他に行く気力も時間もなく、止むなくひれソースかつ丼980円を注文。バイトの男の子はやる気がなさすぎですが、料理自体は大変美味しかったです。

 秩父名物の料理は武州日野辺りから西には観光客相手の店があるみたいですが、夜道を走れない自転車ではちょっと寄れないです。市街地にないですかねぇ。熊食べたいぞ(笑)。

 その後は18:40頃の電車に乗車。帰宅は22:00。今回も一日、目一杯遊びましたね(笑)。でも正直言って、この日はあまり疲れませんでした。その証拠に、広河原逆川林道では三日後も筋肉痛でしたが、今回は翌日のみ。体が慣れたというのもあるでしょうけど、それ以上に坂がきつくなかった方が要因として大きいでしょう。瞬間的には12%を越える坂はあったと思いますけど、全体的には緩やかなものです。それに道路が広く、舗装も綺麗。ストレスのない道です。

 近くに熊倉山、白石山がある為眺望がいまいちですが、落石や崩落、転落の危険性も少なく、林道に慣れてない方には良い道だと思いました。ダートでなきゃ林道でないという上級者には向きませんが(笑)。

 激坂満足度は多少落ちますが、それでも今回も目一杯走って、いろいろ経験できて満足です。

 余談。



 本日のお土産は家族向けにかぼちゃ羊羹二本、そして自分用に熊除けの鈴(笑)。熊除けの鈴を鳴らして走る赤いF20-Rを見かけたら私と思ってください(笑)。って、どこ走る気だ。

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