2016年1月23日土曜日

Platina Jazz Orchestra presented by Rasmus Faber@ビルボードライブ東京

[日時]2016/01/23(土) 19:00開演 (1st セット)
[会場]ビルボードライブ東京
[料金]8,900円
[時間]1時間30分
[出演者]
 Rasmus Faber [ラスマス・フェイバー] (Keyboards)
 Niklas Gabrielsson [ニクラス・ガブリエルソン] (Vocals)
 Emily McEwan [エミリー・マクイーワン] (Vocals)
 Douglas Unger [ダグラス・アンガー] (Vocals)
 Martin Landström [マーティン・ランドストレム] (Piano)
 Per Johansson [パー・ヨハンソン] (Alto Saxophone,Flute)
 Thomas Eby [トーマス・エビー] (Percussions,Vocals)
 Nils Janson [ニルス・ヤンソン] (Trumpet)
 Karl Frid [カール・フリッド] (Trombone)
 Kristian Harborg [クリスチャン・ハーボーグ] (Baritone Saxophone)
 Andreas Gildlund [アンドレアス・ギルドランド] (Tenor Saxophone)
 Martin Sjöstedt [マーティン・スヨーステット] (Bass)
 Ola Bothzén [オーラ・ボッゼン] (Drums)
 ※Bass ClarinetとClarinetが誰だったか混乱して失念。

[曲目]
 01.そばかす (「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」) (vo.エミリー)
 02.檄!帝国華撃団 (「サクラ大戦」) (vo.エミリー)
 03.めぐりあい (「機動戦士ガンダム」) (vo.ニクラス)
 04.夏夕空 (「夏目友人帳」) (vo.ニクラス)
 05.ムーンライト伝説 (「美少女戦士セーラームーン」) vo.ダグラス
 06.行け! タイガーマスク (「タイガーマスク」) vo.ダグラス
 07.Tank! (「カウボーイビバップ 」)
 08.Voices (「マクロスプラス」より) (vo.エミリー)
 09.アルタイル (「坂道のアポロン」) (vo.エミリー、ニクラス)
 10.デビルマンのうた (「デビルマン」) (vo.ニクラス)
 11.Gatta knock a littie harder (「カウボーイビバップ 天国の扉」) (vo.ダグラス)
 Enc1.銀河鉄道999 (「銀河鉄道999」) (vo.ニクラス)
 Enc2.マクロス (「超時空要塞マクロス」) (vo.トーマス)

[感想]
 ジャズピアニスト出身ながらハウス音楽で名を成すスウェーデン出身のラスマス・フェイバー。その彼がアニメ音楽をジャズで演奏するプラチナジャズ・オーケストラ。私にとっては4回目の参戦です。前回2014年の公演は11月の三連休明けの平日ということで集客が悪く、今回の公演があるか不安でした。しかし前回はやはり日程が悪かっただけで、今回は土曜日ということもありほぼ満員の盛況ぶりでした。さすがに中島愛がゲスト出演した時みたいにサイドの端の端まで一杯というわけではありませんでしたが、これだけ集客があれば次回も期待できそうです。

 前回はCD化されてない新曲の演奏が多く、サプライズはあってもノリにくい部分がありました。しかし今回は新作CD発売直後ということもあり新作CDの曲を多く演奏し、安心感がありました。

 以下、個別にメモを再構成しながら。

 「そばかす」。このアニメは見たことすらないのですが、曲自体はプラチナジャズの代表曲になってます。曲の最後での遊びが粋。

 「檄!帝国華撃団」。サンバ調で、『て〜い〜こ〜く かげきだ〜ん〜」のサビがコケティッシュ。クラリネットソロが秀逸。

 「めぐりあい」。原曲は映画のシーンの物悲しさも手伝って寂しい曲ですが、小粋な編曲とボーカルでした。バスクラリネットがいい味を出していました。

 「夏夕空」はボーカルに寄り添うソプラノサックスのオブリガードが最高。原曲も探して聴いてみましたが、メロディーはしっかり同じなのに印象はかなり違いました。アレンジ力が凄いです。

 「ムーンライト伝説」は時代錯誤っぽい大仰さ、おどろおどろしさが素晴らしいです(笑)。途中でダグラスが客席に降りて来て女性の手を取って笑いを誘っていました。

 「行け! タイガーマスク」はクラリネットがオブリガード。ゆっくりテンポの寂しい曲調から一転テンポが速くカーニバル調になりますが、どちらの曲調もジプシーっぽいです。

 「Tank!」は前回の公演でもやりましたがやはり最高です。ラスマス自身が作曲者の菅野よう子をリスペクトしている様で、この曲を演奏するには時間がかかったみたいでが、それに見合う内容。ラテン調アレンジは最初聴いた時はびっくりしましたが、アレンジの広さはプラチナジャズの特徴なので今では納得です。ライブではブンブン唸るベースが堪えられません。

 「アルタイル」。エミリー、ニクラスのデュエットでしっとりと。そう言えば、プラチナジャズで知って「坂道のアポロン」を全話見たのでした(笑)。

 「デビルマンのうた」。一転して派手な曲。これは前回の公演で大当たりでした。前回公演時点ではCD化されてない曲でしたのでインパクトが大きかったです。今回は既にCD化もされていますしインパクトの点では劣りますが、クラリネットをフューチャーしたベニー・グッドマンを思わせる如何にもビッグバンドの分厚いアンサンブルが心地よかったです。ニクラスも元のアニメを知っているのかはわかりませんが(たぶん知らないと思う(笑))、ノリノリの歌唱でした。会場の子供の声が被ってしまいましたが、それも盛り上がりに変えたのが素晴らしいです。

 「Gatta knock a littie harder」は「カウボーイビバップ 天国の扉」の曲。ダグラスの声がハスキーでオリジナルの山根麻衣さんに通じるものがあります。オープニングのギターソロも同じですし、この曲に関してはあまりプラチナジャズらしい捻ったアレンジは見られませんでしたが、この曲はアクが強いのでストレートな演奏が一番良いのかも。

 「銀河鉄道999」もトランペットのオブリガードが印象的。会場を練り歩くニクラス(笑)。

 「マクロス」はまさかのサルサ調。エンディングに相応しいお祭り気分でした。

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2016年1月5日火曜日

Jazztronik〜Big Band Special Live Set〜@ビルボードライブ東京

Jazztronik〜Big Band Special Live Set〜@ビルボードライブ東京
[日時]2016/01/05(火) 19:00開演(1st set)
[会場]ビルボードライブ東京
[料金]¥6,700
[時間]1時間34分
[出演者]
 野崎良太 (Piano , Keyboards)
 大槻"KALTA"英宣 (Drums)
 藤谷一郎 (Bass)
 渡辺ファイアー (Alto Sax)
 栗原健 (Tenor Sax , Soprano Sax , Flute)
 中澤まどか (Baritone Sax, Flute)
 渡邊恭一 (Alto Sax, Clarinet)
 寺内茂 (Trumpet , Guitar)
 佐久間勲 (Trumpet)
 前田大輔 (Trombone)
 有坂美香 (Vocals)

[曲目]
 01.Meguru
 MC
 02.Sanctuary
 03.Caravan
 04.Manon And Giorgia
 MC メンバー紹介
 05.Tiger Eyes
 06.L.E.A.P.
 07.Voyage
 08.Flash Light
 09.Love Tribe
 Enc.1.Gypsy B♭(支配人のテーマ)
 Enc2.Born to Fire
 Enc3.SAMURAI
 5から9はメドレー形式

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 Jazztronik公式Blog「Jazztronik BigBand tour」
  このライブの写真があります。

[感想]
 入場番号1番(笑)。新年早々で日程が悪すぎでしょう。客入りも満席とはいきませんでした。座席は例によって中央二列目を確保。

 「Meguru」は深田恭子主演「未来講師めぐる」メインテーマ曲。2014年の年末ライブと同じオープニング。渡邊さんのクラリネットソロが気持ち良いです。
 「Sanctuary」はトランペットの主旋律ソロで開始。滅茶苦茶格好良い。それが終わると一転して有坂さんのスキャットと管楽器隊の分厚いハーモニー。贅沢すぎ。管楽器隊に一人で立ち向かえる有坂さんは本当に凄いです。「Sanctuary」は個人的にジョギング中に聴いている大好きな曲なので堪能しました。
 「Caravan」はアルバム「Cinematic」収録曲。オリジナルは弦楽器、アコーディオン、クラリネットがフューチャーされていますが、こちらは管楽器ばかりで印象がだいぶ違います。自分で編曲できるミュージシャンの特権ですね。この曲でも渡邊さんのクラリネットソロに痺れました。
 「Manon And Giorgia」。これも前回と同じ構成で、有坂さんのスキャット対7管。オープニングソロはオリジナルがアコーディオンに対し、こちらはクラリネット。やはりクラリネット重視か? その後は管楽器がソロを廻していきますが、有坂さんのスキャット対7管のバトルが凄かったです。声量だけでなくハイノートも管楽器と張り合っていました。有坂さんマジ化け物。

 2回目のMCではメンバー紹介で10分。管楽器の休憩タイム。野崎さんが「中澤さんはバリトンサックスとフルートという性格も音域も違う楽器を使っているが、その辺はどうなの?」との質問をすると、中澤さんは「いろいろ持ち替えないとお仕事がないんです」とぶっちゃけたので笑いました。
 寺内さんの「Sanctuary」でのトランペットソロは「金曜ロードショーっぽく演奏してください」と要請して、その通りだったそうです(笑)。
 管楽器のアレンジに際し、佐久間さんが日本屈指のハイトーンプレイヤーと聞き譜面を書いたら、パソコンのソフトの表示上は普通は使わない音程として赤表示になっていたそうです(笑)。それでもバリバリ吹きまくる佐久間さんに感服とのこと。
 前田さんは場を盛り上げたり盛り下げたりする人としての紹介で笑いました。今回はバッチリ盛り上げましたよ。

 MCが終わると、ここから最後までぶっ通し。
 「Tiger Eyes」では佐久間さんのハイノート連発。観客から「うおー」の声。分厚いアンサンブルにやられました。
 「L.E.A.P.」では渡辺ファイアーさんをフューチャー。ファンク中心の渡辺さんからしたら、こういう見せ場はお得意ですね。
 「Voyage」はオープニングのクラリネットがたまりません。個人的には呪術的な印象があってゾクゾクします。この曲自体久しぶりにライブで聴けて嬉しかったです。
 「Flash Light」は途中で前田大輔オンステージ(笑)。良い声しているし、客を外す呼吸も楽しい。申年に因んでの「ウキキ」にはさすがにぶっ飛びました(笑)。大盛り上がりでした。
 「Love Tribe」終了後は周囲のお客さんから「あー、凄いわ」という感激の言葉が溢れていました。休みなしの30分ものド派手メドレーですからね。

 アンコールでメンバー再登場。メンバー紹介としてCD「Musilogue Vol.1」を作成したとのこと。私も買いましたが、各メンバーをフューチャーした楽曲。その中から二曲、「Gypsy B♭」「Born to Fire」を軽めに演奏。
 「SAMURAI」では管楽器に隠れていた鬱憤を晴らすかの様に、野崎さんは鍵盤を早弾きで叩きまくっていました。藤谷さんのベースも大爆発でした(笑)。

 Jazztroniはビルボードライブ東京では年末にライブを行っていましたが、今回はスケジュールが取れなかったのか年始でした。野崎さんも初めての経験だったらしいです。そのせいか客入りはいまいちでしたが、ライブ自体は期待に違わぬ内容でした。ビッグバンドも二回目ですから、洗練されてきているのでしょう。今回は個人的には渡邊さんのクラリネットが素晴らしかったです。ツボにハマりました。



 Jazztronik OfficialによるYoutube動画。タイトルが「2015」となってますが、大阪公演等が2015年12月で、東京公演の実施は2016年1月です。