2014年6月25日水曜日

小野リサ@Blue Note Tokyo 2014/06/25

[タイトル]LISA ONO “BRASIL” with special guest MARIO ADNET
[日時]2014/06/25(水) 19:00開演(1st set)
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥7,800
[時間]1時間20分
[出演者]
 Lisa Ono [小野リサ] (vo,g)
 Mario Adnet [マリオ・アジネー] (vo,g)
 Chico Adnet [シコ・アジネー] (p)
 Luiz Gustavo Anacleto Da Silva [グスターボ・アナクレート・ダ・シルヴァ] (sax,fl)
 Luis Valle [ルイス・バジェ] (tp)
 David Silverstein Christopher [デヴィッド・クリストファー・シルヴァースタイン] (b)
 Masaaki Ikeda [池田雅明] (tb)
 Shingo Yamaguchi [山口新語] (ds)
 
 ブルーノート東京該当ページ
 原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

[曲目]
 01.GAROTA DE IPANEMA [イパネマの娘]
 02.DOMINGO DE VERAO [夏の日曜日]
 03.UPA NEGUINHO
 04.EU QUERO UM SAMBA
 05.MAS QUE NADA
 06.TIM DOM DOM
 07.LAPINHA
 08.O CANTADOR
 09.BIM BOM
 10.REZA [祈り]
 11.SA MARINA
 12.BOSSA NA PRAIA
 13.CHOVE CHUVA
 14.RODA
 ec1.FRED ASTAIRE DO SAMBA
 ec2.TIM DOM DOM

[感想]
 1987年11月7日放送「Live in Jazz」(日本テレビ)のライブ演奏を見て、小野リサとボサノバの魅力を知りました。その後1988年(?)に六本木PIT INNで生演奏を見ました。小野リサを生で見るのはそれ以来です。25年以上の月日が経っていますね。その後彼女は順調にブレイク。音楽もボサノバ以外に広がって行き、ジャンル「小野リサ」とも言うべき世界観を作り出しました。しかし個人的にはボサノバを演奏する彼女が好きなのでその後フォローしなくなりました。そんなこんなで25年経過(笑)。しかし今年5月に「Brasil」というアルバムを発表。ブラジルのサンバ、ボサノバの名曲を全曲ポルトガル語で!!歌っています。これこそ私が求めていたものです。そんな折りにブルーノート公演ですから行かないわけがありません。

 会場は超満員で、女性客が六割というところでしょうか。女性客が多い公演は大抵満員です。オーチャードホールですら公演できる小野リサですから、動員力の凄さを痛感しました。六本木PIT INNの頃を思えば夢の様。

 肩出しの赤いロングドレスでの登場には度肝を抜かれました。ほんわかのんびりな性格に見えて、衣装は結構攻撃的(笑)。

 最初の二曲は小野リサが椅子に座ってギターを弾き語り。そう、これを見たかったのです。ボサノバはゆったりした音楽ですから、小ステージでの気楽な弾き語りが似合います。まして一曲目はボサノバの代表曲ですから掴みはOKというヤツです。

 三曲目からマリオ・アジネー登場で、小野リサはボーカル一本に。これ以後ずっとですが、二人のボーカルの掛け合いが素敵。小粋です。

 「TIM DOM DOM」はアルバムでは歌詞を変えていたそうですが(家で練習していたら子供がヤケに反応するので)、今回はオリジナルの歌詞だそうです。と言ってもポルトガル語がわかるはずもなく(笑)。確かに「チンドンドン」って子供が反応しそうな歌詞です。

 「LAPINHA」での冒頭のギターのブンブン衝突した様な音はカブトムシが飛んでいるイメージ音だそうです。カポエラの有名な選手のニックネームもカブトムシで、そのイメージでアレンジしたそうです。日本人では発想しないですね。

 「BIM BOM」後、雑談が続くのでマリオにメンバー紹介を促される小野リサ(笑)。マリオとポルトガル語でやりとりするも、マリオの長い言葉に何を言ったか忘れて訳せない姿が昔通りの天然系(笑)。

 「向こうに行って戻るのは大変なので(^^)」と、バックステージに戻らずそのままアンコールへ。そう、何度か書いていますが、アンコールで一度引っ込むのは悪しき慣習。特に公演時間の短いブルーノートではね。

 アンコールの二曲目は六曲目と同じ「TIM DOM DOM」。歌詞がアルバムバージョンなのかも。いずれにせよポルトガル語なので違いがわからなかったです(^^;。

 ヒットソング集という感じですので、どの曲も軽快で魅力的なメロディでした。どの曲も良かったですが、お気に入りは以下。「UPA NEGUINHO」「EU QUERO UM SAMBA」はボーカルの掛け合い具合が絶妙。「BIM BOM」の子供っぽい可愛らしさ。
「BOSSA NA PRAIA」は如何にもボサノバの爽やかさ。真夏にクーラーのかかった部屋で聴きたい(笑)。この辺ですね。

 演奏はブルーノートとしては長い1時間20分。1曲あたりの時間が短い代わりにアンコール込みで16曲も演奏され、内容は充実しており公演時間を短く感じませんでした。普通は公演中に「もう終わりかな」と感じるのですが、今回は「え? まだやってくれるの?」という感じがずっと続いていました。楽しい時間は短いと言いますが、本公演に限っては長く楽しい時間を過ごせました。

 座席が二列目だったこともあり、1.5mくらいの距離での鑑賞となりました。六本木PIT INNを思い出します。25年前のテレビの中の小野リサは肌がパンパンツヤツヤですが、今は皺も見えます。お互い年をとりました(笑)。その分音楽は角が取れました。テレビの録画映像は今でも良く見ますが、ほわほわな言葉遣いや歌唱と対照的に、音は意外と攻撃的です。若さ溢れるとも言えますが。まぁどちらも魅力的であることには変わりありません。

 余談ながら、入場一番乗りの方と相席になり、ブルーノートの公演談義。25年もブルーノート東京に通っている強者でした(笑)。私も25年前は一度だけ入店しましたけど、その後ずっとご無沙汰でしたからねぇ。こういうマニアな方との音楽談義は本当に楽しいです。






Brasil [ 小野リサ ]

 試聴できます。

2014年6月19日木曜日

第9回 東京うたの日コンサート to The Playground Wonderland

[日時] 2014/06/19(木) 19:10開演(10分遅れ)
[会場]Mt. Rainier Hall Shibuya Pleasure Pleasure
[料金]¥6,500(税込)
[時間]1時間33分
[出演者]
 大貫妙子 (vo)
 小倉博和 (g)
 林立夫 (ds)
 森俊之 (key)
 山本拓夫 (alto sax,tenor sax,flute)
 姓名不明Aさん (b,コンピュータ操作)

[曲目]
 01.The Playground (大貫、小倉、A)
 02.ツバメ (小倉、林、山本(fl)、A)
 03.Wood and Sound (小倉、林、山本(fl)、A)
 04.Spring Comes (小倉、林、山本(fl)、森、A)
 05.Surf surf surf! (小倉、林、山本(ts)、森、A)
 06.Song for Earl (小倉、林、山本(as)、森、A)
 07.横顔 (大貫、小倉、林、山本(as)、森、A(b))
 08.六月の晴れた午後 (大貫、小倉、林、山本(as)、森、A(b))
 09.朝のパレット (大貫、小倉、林、山本(fl)、森、A(b))
 10.森へ行こう[劇場版「どうぶつの森」主題歌] (大貫、小倉、林、山本(fl)、森、A(b))
 11.色彩都市 (大貫、小倉、林、山本(fl)、森、A(b))
 12.春の手紙 (大貫、小倉、林、山本(as)、森、A(b))
 ec1.蜃気楼の街 (大貫、小倉、林)
 ec2.はるかなHOME TOWN (大貫、小倉、林、山本(fl)、森、A(b))

[感想]
 6月24日は『うた』に感謝しお祝いする「うたの日」だそうです。 そのイベントとして東京うたの日コンサートがあり、24日前後に各地でライブが行われます。その中のひとつが今回のライブ。

01.コンサートタイトルが「to The Playground Wonderland」ということで、Tony Bennettの「The Playground」。さすがに初めて歌う機会じゃないでしょうか。40周年記念コンサートはガチガチだったそうですが、今回は小ホールということもあり、肩の力が抜けた優しい歌唱でした。

02-06.ギターの小倉さんを中心にしたインストゥルメンタル。リゾートっぽくもあり優しい音楽。1980年代ならバリバリに売れたと思いますが、音楽が売れない今だと地道なライブ向きでしょうね。ギター演奏はとにかく凄いの一言。いい音しています。04のエレピは懐かしくも優しい音色で癒されました。06はアール・クルー(Earl Klugh)へ捧げた曲だそうですが、「クルーを聞けば僕がどこをパクっているのか…いや影響を受けたのかわかる」というコメントに会場爆笑。小倉さんはMCも上手です。

07.ここから大貫さんの歌唱再開。1978年「MIGNONNE」収録作品。小粋な作品は小編成が似合います。歌に寄り添うアルトサックスが渋いです。乙女の歌詞は少女漫画の様だけど大好き(笑)。

08.いつものライブではあまりやらない作品ということで。

09.いつものライブではあまりやらない作品をやるという方向性だったけど、いきなり新作になりましたという(笑)。出来立てなのでCDにも未収録。歌詞も曲調もどこか過去曲の焼き直し的という感じがしないでもないです。

10.これも私は生は初めてかも。ゲームの想い出と作曲者の方の紹介とかもしていました。

11.1982年の「Cliche」収録曲。少女の恋の若さいっぱい。歌詞も曲もキラキラしています。

12.1993年発表。大人の恋ですねぇ。11の「色彩都市」と10年の月日が流れていて納得という内容。これも歌に寄り添うアルトサックスがいいですねぇ。

ec1.ギターとドラムスだけというシンプルな編成。ギターの音色が素敵でした。ドラムもギリギリまで削ぎ落としていました。Sugar Babe時代の1975年発表。40年前なのに古くならない不思議な曲。

ec2は京成ライナーのCM曲。ライブでは初めて聴いたかもしれません。望郷とか旅立ちとか、大貫さんらしい楽曲。

 この会場は元映画館で、客席数が200席に満たないもの。しかし音響良し、座席豪華と、「ライブハウス」で括るのは気が引ける立派なものでした。

 ライブは珍しい曲が多く貴重なものでした。小ホール故のアットホーム感もあり素晴らしい。ただ時間が短いことだけは残念。全体でも1時間半ですし、大貫さんの歌は1時間程度でしょう。少し物足りなさを感じるものでした。

 なお、先日の40周年記念ライブのアンコール公演が決定したそうです。
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