2008年6月14日土曜日

2008/06/14 西武秩父⇔赤沢出合 荒川上流制覇(埼玉県)

走行距離 112.01km(西武秩父駅〜赤沢出合の走行距離は77.92km)
走行時間 07:21:00(西武秩父駅〜赤沢出合での走行時間は05:25:20)
平均速度 15.2km/h
最高速度 44.8km/h
使用車種 KHS F20-R



 記憶がなくなってしまう前にレポートを書きます(笑)。

 荒川サイクリングロードを走り始めたことから荒川に興味を持ち、本格的輪行のはじめは荒川上流探査の秩父行きでした。そんなわけで私の自転車生活にとって荒川と秩父は原点です。しかしさすがに上流は厳しく、三回アタック失敗。今回は四度目の挑戦となりました。

 いつもの様に池袋5:00始発の電車に乗るつもりが、つい二度寝してしまいました。なんとか5:38の飯能行きに乗り、所沢で特急レッドアロー号に乗り換え。やっぱり特急は楽ですね(笑)。F20-Rも最後尾座席の裏に載せることができました。でもレッドアロー号は飯能で折り返しの様に進行方向が前後逆になるんですよ。乗客が座席を回転させる場合もあるので、輪行の際はご注意を。座席裏が座席前になっちゃいますので(^^;。幸い私が乗った電車は乗客も少なく、最後尾に座っている方がいなかったので問題ありませんでしたが。

 通路を挟んだ反対側の女性は見覚えのある50000分の1地図を見ていましたが、甲武信岳辺りを見ていた模様(笑)。埼玉側から行くつもり? それは凄いぞ。そんな女性を尻目に、日焼け止めを塗る私(笑)。

 7:07に秩父駅到着。始発電車の場合6:53着ですので、大きな遅れになりませんでした。雨の心配もない快晴で、しかも蒸し暑さもなし。今までで一番条件が良いです。

 というわけで、慣れた道を一路奥秩父へ。途中、秩父鉄道と交差する辺りのコンビニSAVE ONで食料調達。



 毎度の日野鷺橋にて。肌もまだ白いなぁ(笑)。



 日野鷺橋より荒川上流方面を望む。新緑が眩しい。大血川林道ポタリングの時は紅葉していたんですよね。



 昨年12月に廃止された三峰山ロープウェイ。廃止される前に一度乗っておきたかったなぁ。



 国道140号線秩父湖直前より御岳山方面を望む。いつもの秩父湖直前三国建設辺りの九十九折りも、今回はインナーギアですいすい上れました。あんなにヒーヒー言っていたのに、慣れって怖い(笑)。



 9:30。秩父湖の二瀬ダムに到着。荒川吊橋が見えます。山の先のそのまた先が目的地です(笑)。



 秩父湖に沿う140号線を進むと、荒川吊橋に到着。今回も吊橋を自転車で渡りましたよ(笑)。そして更に落石ガシガシの湖岸の遊歩道を少し歩いてみました。が、すぐに鉄柵で通行止めに。奥を見ると、確かに「どうやって進むねん」という感じの歩道でした(^^;。クモの巣にも悩まされて、すぐに撤退。

 10:25。入川林道の起点、川又に到着。ここもすっかり慣れちゃいました。念の為、家に電話を入れました。



 入川林道。垂直の岩肌から落石の恐れはありますが、緑が綺麗で気分良し。



 入川林道にてとんぼ発見。とんぼと言うと赤とんぼというイメージなので、この季節に見るのは驚き。それに蝉の鳴き声がします。季節に違和感が… 後で調べると、エゾハルゼミだそうです。関東では標高800m程度からいるらしいので、平野で聞こえないのは当然。

 録音した音声ファイルをムービーにしてみました。

 入川林道 エゾハルゼミ合唱(youtube)

 Wikipediaによるエゾハルゼミ解説



 11:10頃、入川谷登山道入口に到着。左は入川谷登山道、右の入川林道は矢竹沢方面へ。登山道の先が白いのは、以前撤退を余儀なくされた崩落箇所が丸太で簡易復旧後コンクリートで補強されたからです。でも崩落の原因である水捌けが悪いので、路面はドロドロでした。今度はコンクリートごと崩落しなければいいけど(^^;。



 入川谷登山道。冬に来た時はあまりの寂しさでこの辺で心が折れそうになっていました(笑)。でもセピアカラーの世界から緑の世界に変わると寂しさが薄れます。



 森林鉄道跡は健在です。



 入川谷登山道は前々日の雨でぬかるみがちでした。おかげで全行程の3%くらいは自転車を抱えて歩いた様な気がします。ゴアテックスの靴で良かった…



 山肌から流れる滝。雨が降った時はどうなっているんでしょうね。



 木漏れ日が清々しいです。



 やっと前回到達点に到着。前回は枯れ葉が堆積して法面が見えなかったのですが、今回はばっちり。というか、法面は崩れてなかったのね(^^;。前回も枯れ葉ラッセルすれば突破できたのか… くっ、やっぱり自分はチキンだorz 尚、虫と怪我対策の為に林道から先はポロシャツの上に長袖シャツを重ね着しました。

 ここからいよいよ今回のメインイベント。



 赤沢出合到着!! やはり前回到達点から150mくらいしか離れていませんでしたorz 

 そしてここはちょっとした広場の様な空間でした。案内板やベンチがあり、結構な人数の団体でも寛げます。ここで入川は左方向の入沢と、右方向の赤沢に分岐します。写真では左端に入沢の流れが見えます。

 因みに、今回はここまでに釣り人三人と会いました。さすがに真冬とは違います(笑)。前回は往復4時間誰にも会わなかったですからね。



 標識では「赤沢谷出合」になっていました。写真を拡大してくださるとわかると思いますが、右方向に赤沢に沿って登山道は続いていますが、これがまた強烈な勾配でした。地名に「赤」がつく場合何かしら危険を意味するらしいですが、確かに赤沢はシャレにならない沢です。もう川じゃないです。



 案内板。これも写真を拡大してくださるとわかると思いますが、ここまではなだらかな勾配でした。しかしここで一旦急角度に登ります。更にその先には垂直の様な登りが… 森林鉄道はこの先にも続くのですが、当然この角度を登ることはできず、索道(ロープウェイ)で上部の鉄道と結んでいたそうです。



 赤沢出合には他にも自転車が(爆笑)。確かに下りを考えたら、自転車で来るのは便利なんです。でも他の登山客の迷惑になるので、走らないで欲しいところ。私? 終始押し歩きでしたよ。路面がシャレにならない程荒れていて、乗ったらパンクしそうでしたから。ハンドル操作を誤って川にダイブしたくないですし。そんなわけで今回の平均時速は異様に低くなっています。



 これが問題の赤沢。水飛沫を白く飛ばさない為に露出を控えたせいで全体が暗くて申し訳ないです。右側に一級河川荒川起点の石碑と共に。

 でもこれだけだとどんな具合かわからないですね。では、遺影写真で人と対比(笑)。



 岩、大きすぎ〜。水も「滝」に近い感じでザバザバ流れています。こんな感じで急角度にずっと上まで続いています。台風後とかはいったいどうなっちゃうんだろ。



 一級河川荒川起点。はい、荒川制覇です(笑)。でもですね、この先の柳小屋近く真の沢にも同様の石碑がある模様(笑)。更に甲武信岳頂上付近にも源流点が。でも自転車担いで行けるのはここが限界っぽいです。いつか完全登山モードで荒川最初の一滴を拝みたいと思います(笑)。



 そしてこれが荒川河口0km地点です。荒川と中川の間、上を首都高速が走る堤にあります。2006年12月10日に撮影。一年半かかって源流まで辿り着いた訳です(笑)。ここから起点まで荒川は173kmの長さがあります。

 Wikipediaによる荒川(関東)解説



 ここまで来たら、赤沢も少し登ってみたい。ということで、自転車を置いて登り始めます。尾根道しか歩いたことのない私には危ない道でした。写真はクリックして拡大してください。奥の方に赤沢吊橋が見えますが、左は滝の様に流れる赤沢、登山道はガレが酷いです。さすがにここはスニーカーじゃ登れません。



 赤沢吊橋まであとわずかですが、なんだよ、この道(笑)。大雨が降ると登山道も水没して沢になってしまうのかも。右上に石垣が見えますね。森林鉄道の名残でしょうか。



 赤沢吊橋に到着。こんな場所にある吊橋なので木製の質素な橋かと思いきや、やたら現代的。というか、どうやってここにパーツを吊り上げたの?



 デジカメとGPSだけ持ってやってきました。意外に大きくて立派な吊橋です。



 赤沢吊橋より上流方面を望む。まだまだでっかい岩がゴロンゴロンしている中、沢は上流に続きます。危険を意味する「赤」がつけられるのも納得。



 こっちは下流方面。沢沿いの急斜面は下りるのが怖いです。



 赤沢吊橋から伸びる、十文字峠に向かう登山道。ここからは線路跡の様な路面整備は期待できません。道と言うより踏み跡の細い急勾配を登るのみ。ここだけなら自転車を抱えて(転がして)進めますが、たぶんこんなもんじゃ済まないんでしょうね。というか、赤沢出合から赤沢吊橋まですら自転車抱えて登れないって(^^;。仮に登れても下りられない。索道希望(笑)。

 とりあえず現状の装備ではこれ以上進めないとわかりましたので、広場に戻り食事にしました。質素におにぎり三個と缶コーヒー。荷物を減らす為に今回はバーナーはなし。荒川起点に来られた満足感もあり、赤沢の流音を聞きながら至福の一時を過ごしました。

 赤沢出合はあまりに気持ち良くて帰りたくないのですが(笑)、そうも言ってられないので撤収開始。13:10。



 入川谷登山道。前回撤退地点。



 入川谷登山道。何度見ても素敵な巨岩。



 入川谷登山道の切り通し。すみません、(1)の反対側からの写真ですね(笑)。F20-Rと共に。



 入川谷登山道。被いかぶさる巨岩。左側が断崖なだけでなく、被いかぶさる様な場所すらあるので、GPSデータが滅茶苦茶になります。

 微妙な下りですが、スイスイ下りて行きました。そして入川林道にぶつかる直前に、GPSのUSBケーブル断線に気づきました。接点の接触不良かと思ったのですが違いました。これがないと充電できません。一旦止まって荷物をガサガサしていると、下山する方が追い抜いて行きました。突然現れたのでびっくり。自転車を転がしているから胡散臭く見られたのか、挨拶はなかったです(笑)。結局荷物の中に予備ケーブルはなしorz この後は本体に僅かに残った電力だけが頼りです。赤沢出合に行けて今回の目的はほぼ終わっていますので、もうGPSが使えなくても問題ないんですが。



 入川林道に戻りました。ダートとはいえ、ここはさすがに自転車も走れます。目的を達成して満足していましたので、新緑の中を走るのは最高に気分良し。新緑が道を被っているので、日差しも柔らかです。



 入川林道の養蜂場。冬に見た時は気にも留めませんでしたが、今回は違います。写真を拡大すればわかりますが、蜂がブンブン飛んでいます(^^;。そう言えば夕暮れキャンプ場付近に休憩所があるのですが、そこにはスズメバチ注意と記されていました。しか〜し、そこで休んでいたら、巨大な熊蜂が現れるし(^^;。熊蜂は攻撃性が低いらしいですが、その巨大さと羽音は恐怖そのもの。転がる様に逃げ出しました(笑)。

 14:30、川又に到着。今回も無事帰還できました(笑)。真冬ですと17:00には暗くなってしまう為、西武秩父駅に急いで向かわねばなりません。しかし初夏の今は日が長い。そんなわけで北側の140号線、栃本集落に向かうことに。ここも1.2km程度で100m上昇の厳しい坂ですが、距離が短いこともあって今回はスイスイ。進歩と言うより慣れですね。



 前回訪れた時はデジカメが画面の半分ピンボケという状態だったので、改めて栃本関を撮影。

 それにしても、栃本関から更に上の方にダンプが何台も走って行きます。駒ヶ滝トンネルを通らない抜け道なんですかね。静かな集落に似つかわしくないです。うぐいすの鳴き声を録音していたのですが、頻繁に通るダンプのせいで台無しでした。



 栃本の集落と雁坂峠方面。斜面にへばりつく様に家と畑があります。ウェブで調べた所、ここでは土が流出しない様、畑は下から上に向かって耕すそうです。美しい場所ですが、生活するのは大変ですね。

 ここで動画をば。栃本関から秩父湖まで下る動画です。時間に余裕のある方、この辺りに遠征したい方はご覧ください。かなり揺れます。

 栃本関から秩父湖まで下る (Youtube)

 更に秩父湖から道の駅あらかわ手前の国道140号線合流点までの下り動画です。こちらも興味のある方はご覧ください。

 秩父湖から国道140号線合流点まで下る(Youtube)

 道の駅あらかわでアイスを食べて一休み。そして桑の実ジャムを二個買いました。食べたことのないものなので、お土産に。結構重いんですが。後日パンに塗って食べましたが、ちょっとざらざらした食感は面白いんですけど、味は普通のイチゴジャムの方が美味しいかも(笑)。

 道の駅あらかわ付近からは交通量が増えて危険度が増しますが、特に問題なく走行。



 GPSデータがないので推測ですが、旧荒川村の蕎麦畑。思い切り斜面ですね(笑)。

 この後も140号線を走って西武秩父駅まで。途中コンビニで本日二個目のアイスを食べたのですが、これが裏目。駅に着いた時には次の電車が発車するまで5分でしたorz 結局30分後の電車に乗って池袋へ。池袋から自走で自宅に帰りました。

 今回は日焼け止めを塗ったのですが、入川林道、入川谷登山道は谷底で日差しが届き難いところに新緑で被われていた為、直射日光は問題なしでした。それどころか140号線も谷間を走っていますので、涼しくて気持ち良いくらい。秩父の夏は蒸し暑いそうですが、その直前の最も良い時期に行けた様です。

 今回の一級河川荒川起点到着を以て荒川本流の源流探しサイクリングは終了ですが、支流はまだあります。自転車プラス徒歩の登山はまだまだ続くのでした(笑)。

所要経費
 西武鉄道 池袋駅⇔西武秩父駅 750円×2
 西武鉄道 特急券(所沢駅→西武秩父駅) 510円

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