2007年11月24日土曜日

2007/11/24 細尾峠

走行距離 71.12km(うち5km程度は自宅-草加の復路。往路は未測定未算入ながら約5km)
走行時間 04:38:23
平均速度 15.3km/h
最高速度 42.4km/h
使用車種 KHS F20-R

細尾峠を含む旧国道122号線のみのデータ
走行距離 11.07km(GPSとの干渉で未測定区間有)
走行時間 00:54:41
平均速度 12.1km/h
最高速度 不明



 秩父の場合西武鉄道の池袋に出なければならず、池袋始発の電車に乗る為には早朝3:40頃には家を出なければなりません。しかし桐生は近所の東武鉄道の駅から行けますので、5:00少し前に家を出れば大丈夫。これは大きな利点です。しかし日頃の疲れが溜まっていたのか、秩父に比べてモチベーションが低いのか、なんと目が覚めたのが5:10… 携帯電話のアラームはスヌーズ状態で、何度も鳴っているのに気づかない爆睡ぶり。もっとも寝坊したって誰に迷惑をかけるわけでもないのが一人ポタリングのお気楽なところ。慌てず騒がず、次に乗れそうな電車を検索。するとなんと都合が良い電車は一時間半後… 参りました。

 6:10に家を出発。6:25草加到着。6:49の区間準急太田行きの電車に乗ります。連休中ですが土曜日ですので、学生やお務めの方もいて、下り電車にもかかわらずそこそこの乗車率。音楽を聴きながら到着を待ちますが、電車の中が寒い!! 西武鉄道の場合、電車がホームに停車中は乗客がボタン操作でドアの開閉をできます。お陰で外が寒い時は基本的にはドアが閉まっていて電車内は寒くないのですが、東武鉄道にそんな気の利いたものはない… 同じ様に寒い所を走るんですがねぇ。ともかく、館林では寒くて震えまくり。外に霜があるのは秩父と同じですが、体感温度はこちらの方が寒い。そう思って携帯電話で調べたら、館林は7:40で1.3℃でしたorz 寒過ぎます。

 出発が遅れた為、新桐生ではなく、より日光に近い相老か赤城で降りることを検討していました。相老はわたらせ渓谷鐡道に接続する為、かなりインチキですが(笑)、草木湖くらいまで鉄道で行ってしまおうかと。実際、相老では列車が来ていました。ただ輪行ができるか不明でした。通路を渡って質問しにいくと、その間に東武の電車は出てしまいます。それに輪行はOKでも、わたらせ渓谷鐡道の乗客も結構いましたので自転車が邪魔になって乗れないかもしれません。仕方ないので赤城まで行く事を即断。しかしこれが細尾峠までの長い長い上り坂へ導くことに。

 赤城駅到着は9:09。地方駅の場合、バス網が発達していない関係で乗用車で家族らを駅に送迎をすることが多いのですが、自転車を組み立てていると、自動車の中で誰かを待っていた70歳くらいの温和な表情の男性が寄ってきて話しかけてきました。日光まで行くと話すと、「大変だねぇ」と、頭の弱い子供を見る様な暖かい目で応援してくれました(笑)。しかしタイヤを見ての質問は素朴。「こんなつるつるのタイヤで大丈夫なの?」 雪の降る地域に住み自動車しか運転しない方にとっては、こんなつるつるタイヤは欠陥品でしょう(笑)。

 9:30頃、赤城駅を出発。またもやGPSの記録を忘れますが、すぐに記録開始。69号線(大間々尾島線)を北上、400mくらいで122号線(銅山街道)に名称が変更。この辺りの街並みが如何にも昭和という感じ。懐かしくて嬉しくなります。が、昭和らしく、飼犬の放し飼いだか野犬だかにも二匹遭遇… そんな所まで昭和なのはやめてよ…



 122号線、下神梅辺り。


 
 122号線、草木湖方面。

 渡良瀬川に突き当たると、122号線は渡良瀬川、そしてわたらせ渓谷鐡道沿いを走ることに。この道は主要幹線の為、大型トラックが猛スピードで走り抜けます。遠方の景色は良いのですが、自動車への注意で景色は堪能できず。反対車線に渡って写真撮影もままなりません。がっかり。

 幸い走行車線には80cm程度の路側帯があり助かりましたが、反対車線は路側帯がほとんどなく、しかもガードレールの反対側は断崖という酷い状況でした。少なくとも反対車線は走りたくないです。

 しかしそれにしても、この道ではほとんど写真を撮影していません。この道はせいぜい1.5%くらいの緩やかな勾配なのですが、それでも22kmもあって長いです。暑さと自動車へのストレスもあって疲労の蓄積が大きいです。全然楽しくありませんorz そして草木湖への最後の上りは5%超で、かなりきついです。ずっと1、2%の上りが続いていただけに効きます。もうぐでんぐでん。

 やっとの思いでダムサイトへ。駐車場は数台の自動車と多数のバイクで占められていました。自転車は一台もなく、ここでも何やら視線が集まっていた様な(笑)。気のせいならいいのですが。



 展望台から見る草木湖は素晴らしい景色でした。紅葉こそ時期を過ぎていますが、湖の色が美しいです。これで紅葉がピークだったら最高でしょうね。もっともその時期は観光客もシャレにならない程いたかもしれませんが。(拡大可)

 トイレを済ませ、ミネラルウォーターを補充。122号線北上再開。本当は草木湖東岸の343号線(沢入桐生線)を走りたかったのです。起伏はかなりありますが、主要道でない為自動車は少なく、山らしい静かで自然豊かな道が堪能できるはず。しかしより時間がかかる為、ここは我慢… しかし2.5kmも走ると自動車のプレッシャーに我慢がならず、草木橋を渡って対岸へ。



 草木橋より見る草木湖。



 草木湖岸343号線。



 紅葉の名残。

 車が通行しない…(喜) そーそー、こういう道が走りたくて遠くまで来ているのさ。とはいえ、東宮橋で122号線に復帰しなければ… わずか2kmちょっと。その先の沢入駅でも対岸の122号線に復帰できそうでしたが、安全の為東宮橋を渡ることにしました。そしてもうすぐ東宮橋という場所で…ががん。放し飼いの飼犬だか野犬が何かをくわえてこちらへやってきますorz 今日は三匹目か… 本当に昭和だ。幸い中型犬なので理性で恐怖を克服。というか、犬の方がこちらのビビりぶりを察知したのか道路から湖岸の方へ下りていきました。はう。今日は犬の当たり日だと思うと、この先の細尾峠が思いやられます。



 わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線の笠松トンネル。わたらせ渓谷鐡道はとんでもない場所を走っていますね。すぐ下は渓流で、路線は森に飲み込まれそう。

 そこからもただひたすら北上。ダウンジャケットが邪魔邪魔邪魔。暑くてたまりません。そしてここは18kmで400m程度の上り坂。勾配率は大したことがないのですが、とにかく長いのが堪えます。しかも何度かアップダウンがあって、せっかく上ったのが無駄になるのが精神的に辛いです。いくら漕いでも旧道入口に辿り着けず、長い峠道である細尾峠がもし非常に厳しい激坂だったら、峠に着く頃には日が暮れるのではないかと心配になってきました。さすがに暗い山道を走る気はありません。しかしここまでどろんどろんになりながらやってきて、それでいてUターンでは悲し過ぎます。そんなことになったら、絶望でベヘリットを使って守護天使を呼び出してしまいそう(意味不明)。



 賽ノ子堆積場。



 足尾の山々。禿げ?

 足尾を通過しましたが、観光するには心も時間も余裕なし。雄大な山の景色を眺めて写真を撮るのが精一杯。

 そして13:35頃、やっとの思いで旧道入口に到着。日暮れまであと3時間。微妙な時刻でした。

 前述の走行ルート地図を開き、細尾峠辺りをご覧ください。直線の日足トンネルに対し、旧道はぐねぐね曲がっています。細尾峠の旧道はトンネル開通前には足尾と日光を結ぶ幹線道路でした。とても幹線道路とは思えない形状ですが(笑)。九十九折りは北西にあるいろは坂を思わせます。しかしこの旧道は歴史があり、その栄枯盛衰は人の一生の様です。以下、旧道入口に掲げられた細尾峠の説明文。

  *****************************************************

 足尾と日光の境に位置する細尾峠は、古くは日光山僧徒が峰修行の路として開いた。以後、足尾銅山の発見により往来が盛んになり、明治時代には銅山発展とともに道路を拡張し、峠に停場(とまりば)が設けられ荷物交換の行列で賑った。更に輸送拡大のため、明治23年(1890年)に日本最初の鉄索(てつさく)が峠の両側に架設されたが、「足尾鉄道」の開通により利用は減退した。昭和11年(1936年)に自動車道として改修され足尾の大幹線となったが、昭和53年(1978年)に待望の「日足トンネル」開通し静寂な峠となった。

  *****************************************************

 今はすっかり老いてしまいましたが、往時はブイブイ言わせていた人生だったのです(笑)。物悲しくも懐かしい、そんな歴史深い峠道です。





 さて、走り出す前に恒例の写真撮影(笑)。「どれ、撮影するか」とミニ三脚を探すと…あらら、脚が一本根本から折れています。これだから安物は… 三回くらい使って500円でしたから、元は十分取れましたが(笑)。それはともかく、仕方がないので自転車のサドルにカメラを載せて撮影。自転車と一緒に撮影することはできなくなりましたが、アングルが高くなって写真が自然になりました。



 それではと走り出すと、いきなりガレ場が。先が思いやられます。実際、右手の山肌には巨大な岩が沢山あります。岩に木が根を張って崩落を押しとどめているかの様です。しかしガレ場はここのみ。

 緩やかなカーブを描きながら122号線に並走する旧道。ここでイヤなものを発見。犬がしたと思しき糞です。か、勘弁してよ。今日はもう三匹も出くわしているのです。シャレにならん。犬の当たり日なのです。これは対応しておいた方が良かろうと、道に落ちている石を数箇ポケットに。そして長さ60cm、直径3cmくらいの棒切れを拾いました。いざとなったら闘(や)ったると、臨戦態勢(^^;。何をしに遠くまで来ているのだろう…

 そして入口から300mも進むと、いよいよ見た目に馬鹿げた道が現れます。



 こ、これは…(笑) こんな道、誰が作ったんだ。いや、こんな道、誰が使うんだ。私だー(笑)。しかし写真中央辺りでガードレールは何本見えるんだ… 上の方に微かに写るガードレールは見えますか? 正解は4本。これがかつて大賑わいだった国道とは到底思えん。昔の方の苦労が忍ばれます。(拡大可)

 さて、いざ出陣。武装もしているし、「出陣」という言葉がぴったり(笑)。ゆっくり確実に上り始めました。道は確かに急勾配ですが、すぐに反転する為精神衛生上は良いです。どこまで上るかはっきりわかりますから。

 そして現れたのが、こいつだ!!



 14%勾配標識。



 14%坂。

 出た出た出た(笑)。ゼロゼロマシンさんのブログで最近13%勾配の日記がありましたが、これは1%上回っています。あまりの急勾配の為、柱も傾いています(笑)。位置は地蔵坂の最上部付近。

 さすがにこいつは手強いです。大血川林道の時は12%を経験しましたが、12%はきついけど上れない坂ではないです。ただ単に踏むのが大変なだけ。ところが14%になると、勾配率不明の浦山ダムでも経験しましたが、体があからさまに後方へ引っ張られる感じがします。巨人に体を捕まれ後方へ引っ張られる様な。そして前輪は浮き上がる感じ。こうなると重心が高くなるダンシングなんて不可能。ひたすら体を低く倒して体重を前輪にかけます。腰が酷く疲れますが、これでなんとか後方へ引っ張られる力に対抗できます。ただ幸いなことに、この14%勾配はさほど長く続きませんでした。ブラックホールの引力を脱し、普通の激坂モードへ。沢を巻いたりしてうねうねしますが、もはや峠は間近。



 日足トンネルを横切った辺り。(拡大可)

 寂れた峠にはぴったりな枯れた風景ですね。



 峠間近で発見。旧道本人はまだ国道122号線で現役のつもりらしいです(笑)。

 そして峠に到着。道路は広く舗装も完璧ですが、何もない… 峠の少し先に左右に登山道があり四駆が一台停っていましたが、人も動物も、いや鳥のさえずりさえない寂しい場所でした。不気味過ぎる… ま、野犬がいないだけいいですが(笑)。眺望も悪く魅力ない場所ですので、写真を撮ってすぐ撤退。食事は少しでも展望の開けた場所を探してしようと。





 武装ヤンキー@細尾峠。片手に鉄パイプを持って、「おらおらおら」と言っています(嘘)。

 不気味な峠を下りますが、大して進まないうちに展望には期待できないと確信。上りでもダメでしたし、下りも同じ様な調子でした。やむなく、道路右手に登山道らしきものが開けている小さな広場で食事。本日もカップラーメンとコーヒーです。それにしても全く無音の静寂さで不気味です。腰を下ろして食べる気にもなれず。食事中、細尾方面に向かった自動車が戻ってきました。その時は峠で忘れ物でもしたのかな程度に思いました。

 さて、下り再開。非力なブレーキですが、一応調整はしておいたのでスピードさえ出さなければ大丈夫。ぐいぐい九十九折りを下りていきます。



 杉林は日光らしいですが、道路に葉が散らかっていて走りにくいです。



 ゲートで通行止めになっていました。私は自転車ですのでゲートの下を潜って通過しましたが、先ほど引き返した自動車はこれが原因ですね。でも足尾方面にはこんな看板なかったですし、ゲートなんてあったかな?(^^; 少なくとも乗り越えたり潜ったりはしていないので、ゲートがあったとしても開放されていたはず。両方で止めなければ意味がない様な… ついでに言えば、私がここで写真を撮っていると、足尾方面から来た自動車がゲートを開けて出て行きました(笑)。



 ゲートを越え、更に走ると遂に旧道の終点です。あっという間に旧道を走り抜けてしまいました。それもそのはず、上り4km、下り8kmですからね。一部区間は確かに激坂ではありますが、あくまで全体の一部。しかもその全体がたった4kmなんですから、激坂の長さもしれたものです。平均勾配率も7%前後で、14%なんていう超激坂を除けば全体は緩やかな感じです。

 旧道を抜けると一路日光へ。ここからは道幅も広く、そして下り坂の為、ペダルを漕がずとも楽々高速巡航。16時を過ぎていることもあり、かなり寒かったですけど。



 観光客の乗用車で溢れる道路に掲げられた標識。とても動物なんて出てきそうにない賑わいぶりなんですけど。

 そして日光橋に到着。東照宮が近いこともあり、多くの外国人客も含めて大賑わい。この時16時半で、既に薄暗くなりつつあったのですが。この観光客を見て、私は焦りました。帰りの電車、乗れるのだろうな… 猛烈な速度で東武日光駅へ。駅周辺も大賑わい。観光地の威力をまざまざと目にしました。これでは電車が心配で、とても食事をしている余裕がないです。駅前のお土産屋で蒸かしていた栗饅頭を二箇程食べ、お土産にも箱買いし、自転車を畳んで東武日光駅へ。そこで目にしたのは二両編成の浅草行き車両の大混雑ぶり… これは次の電車に乗れたとしても自転車を載せるのは無理かもしれない… 最悪日光宿泊を覚悟。そして時刻表を見ると、次の電車は一時間後… 先頭で電車に乗らないと自転車を置くスペースが確保できませんから、寒空の下、ホームで電車を待つ事に。ブログに愚痴を書き(笑)、暇潰し。しかし幸いな事に30分程で始発電車がやってきました。うまいこと自転車の置き場と座席を確保。出発時には大混雑でしたが、なんとか帰路につくことができました。

 今回のポタリングは、最後は文章と同じく駆け足で走り抜けた感じです。出発が遅れたのが最後まで響きました。また、草木湖を除いて全体に眺望に恵まれず、旅としてはいまいちでした。激坂挑戦的にも正直いまいちです。どちらかと言うと、旧道に到着するまでの50kmの緩い上り坂の方が辛かった。呼吸等は問題ないのですが、とにかく長いので体全体が悲鳴をあげていました。自動車のストレスもきつかったですしね。とはいえ、歴史ある細尾峠も制覇しましたし、細尾峠で野犬に遭遇しませんでしたし(笑)、まずまずのポタリングだったと思います。

2007年11月17日土曜日

2007/11/17 大血川林道

走行距離 105.68km(うち32km程度は自宅-池袋往復)
走行時間 06:35:23
平均速度 16km/h
最高速度 51.7km/h
使用車種 KHS F20-R

大血川林道起点から終点、そして秩父湖までのデータ
走行距離 26.85km
走行時間 02:20:37
平均速度 11.4km/h
最高速度 51.7km/h



 高尾山近くで友人のライブがあると聞いていましたが、開始が13:30という中途半端な時間。午前中か夕方なら、残りの時間で和田峠走行や高尾山の登山ができるのですが、これでは何もできない。というわけで、そちらをぶっちぎって(笑)、予てから狙っていた秩父の大血川林道を制覇することに決定。

 毎度の池袋始発で出発する為、睡眠時間は3.5時間。3:40に家を出発。寒いという天気予報に影響され、起毛タートルネックシャツにコーデュロイのシャツ、セーター、そしてダウンジャケット、頭には耳も覆うニット帽、手には雪の中に突っ込んでも大丈夫そうな分厚い手袋という重装備。下はいつものチノパンでしたが。が、これはやりすぎ。池袋に着く前に汗だくに(^^;。頭は蒸れるし、体は暑い。それでいて鼻水はズルズル(笑)。前途多難な展開。

 5:00の始発に乗車。さっそくセーターを脱ぐと、汗が冷えて寒い… それでも時間と共に汗が乾燥。扉が開くと寒風が吹き込みますが、座席のヒーターは温かく、快適な移動。音楽を聴きながら無心で到着を待ちます。

 しかし… 正丸トンネルを越えると、そこは雪国だった… というわけではないのですが、なんとなく景色が白っぽい。はて…?? 最後のトンネルを抜けると、草木や車、家の屋根まで真っ白に。こ、これは霜ではないか… うひー これは寒いぞと覚悟を決めました。

 西武秩父駅に到着すると、この寒い中、学生や背広姿のお勤めの方々が沢山います。こっちは朝もはよから遊びなので、全く以て申し訳ない気分(^^;。自転車を組み立て、トイレに入り、準備OK。いよいよ白っぽい街中を走り始めます。



 7:30でも屋根まで真っ白。

 毎度のことですが、さすがにこの時間の140号線は空いています。稀に大型車も走っていますが、対向車が少ないですからさほど不安になることなく走行。いや、やっぱり恐いか。奥秩父は皆さんにお勧めしたいのですが、この奥秩父まで行くのが危険なんですよねぇ… 帰路は交通量が増えてもっと恐いし。素直にバスで輪行が安全かもしれません。特に帰路は。

 途中、セーブオンでコーヒー用の水を購入。秩父源流水が欲しかったのですが、なかったので谷川岳の水。秩父で谷川岳って…(笑)

 そしていつもの日野鷺橋に到着。



 日野鷺橋より荒川上流方面を望む。



 日野鷺橋より荒川下流方面を望む。靄がかかっていて、中国の桂林かと(笑)。



 日野鷺橋にて。橋の欄干に三脚を設置した為、いつもの低いアングルではないです。



 武州日野駅と白久駅の途中で、山の中腹より上の方に林道が見えました。「バカだなぁ、あんな高い所に道なんか作って。あんな所、誰も通らんだろ」「あんただ、あんた、通るのは。しかも自転車だろ」と、一人ボケツッコミ。しかし今調べてみたら、熊倉山の林道の様ですorz

 橋でたくさん写真を撮ったので時間がかかりましたが、8:50頃に大血川林道開始点に到着。道路は拡幅工事をしていました。私は140号線から分岐した大血川沿いの道が大血川林道と思っていたのですが、分岐した直後は市道大滝幹線4号という名称なのかな。(追記)大血川渓流観光釣場から先が大血川林道でした。

 前回名栗湖では携帯電話が通じなかったので、幹線道路沿いのここで家に電話を入れておきました。これは正解で、ここから先は圏外になりました。



 大血川林道入口。拡幅工事中。



 色褪せた紅葉の大血川。



 大血川林道から見る140号線の上部。140号線を走っていると当然見えないわけですが、大血川林道から見るととんでもない形状ですね。でも岩にしがみつくように生えている木々が美しいです。紅葉見たかったなぁ。



 道幅は広く、対向二車線余裕。坂もきつくなく、さすがに幹線道路らしいです。



 左の急坂は前大血川林道。ピストン林道の様です。





 有間峠でコーヒーを沸かした秩父源流水の会社を発見。でも会社に置いてある自動販売機はコカ・コーラ製。それにしても大血川に流れ込む井戸沢から取水していたとは。大血川の名前の由来を知っているだけに、真っ赤な水の様で恐い(笑)。

 秩父源流水



 九十九神社。気まぐれに寄ってみました。これからの上り道の安全を祈願。山の上の方はダメですが、この辺りの紅葉はなんとかギリギリ鑑賞に堪えるレベルでした。



 またもや左へ分れる急坂は奥大血川林道。これもピストン林道。だからさ、大血川林道自体はどこから始まったのさ(^^;。なんて思っていたら大血川林道のおにぎり発見。



 しめしめと写真を撮る…その瞬間、おにぎりの左後方からガウガウと吠えながら飛び出す中型犬。ひえー。実は私は犬が苦手。子供の頃に犬に押し倒された経験があり、それがトラウマなのです。いつもは理性で恐怖を抑えられるので、好きではなくても飼犬や野犬を見ても慌てません。しかし突然の出現に理性が吹き飛ぶ(^^;。某峠越え自転車サイトの管理人さんも犬が苦手で、林道で犬に遭うと死を覚悟しているみたいですが、私もそれに近い(笑)。ややパニック状態でペダルを踏むも、すぐに鎖の音に気づいて数メートルも進まず停車。なんだ、飼犬じゃないか… こんにゃろと、自転車で大型の犬小屋に突入の構えを見せると、犬は慌てて小屋に逃げ込む(笑)。ざまあみろと出発すると、犬小屋から犬が飛び出て吠え出す。えーいと、再び反転突入の構えを見せ、犬を小屋に追い返す。どうやら犬も私も同じチキンだった様です(苦笑)。人間と犬なのに鳥とはこれ如何に。



 大血川渓流観光釣場を過ぎると左手に東谷林道が現れます。東谷林道は入川林道同様東京大学の演習林の中を走る道です。霜のせいかダートが濡れていて雰囲気の良い道に見えました。ピストン林道ですが、いつか走ってみたいですね。

 東谷林道を越えると、来た来た来た。来ましたよー。





 激坂が(笑)。これこれ。これを見たかった。でも12%と言う割に、なんか物足りない坂です。むしろこの500メートル後くらいに九十九折りがあって、そちらの方がきつかった感じ。しかしそれすら短距離で、苦闘という感じはしませんでした。そんなわけで、激坂と言う割にのんびり景色を楽しみながら走行。



 標高650mからの上方の眺め。さすがに落葉が目立ちます。残った葉だけでも色彩の豊かさが伺えるだけに、一週間早ければなぁと残念に思います。

 九十九折りを過ぎると、来た来た来た。来ましたよー。



 崩落が(笑)。ガードレールがだらしなくぶら下がっております。9月の台風で崩落したわけですが、応急処置で崩落面にコンクリートを拭きかけてあるだけですね。この写真は崩落現場を過ぎて振り返っての写真ですが、奥の方に警備員さんが一人いました。こんな現場でただ一人… 寂しすぎます(^^;。朝に置いていかれて夕方回収されるんでしょうね。大変そうなのでちょっとご挨拶。



 崩落のショックなのか、路面がダートみたいにガタガタです。路面の波打ちぶりは大地震でもあったみたい。



 西谷に並走していた大血川林道は南から北へ方向転換。180度の方向転換を余儀なくされる道なのに、路面状況は良好。



 県営森林管理道大血川線完成記念植樹がされているちょっとした広場から撮影。大陽寺を眼下に望む辺りから、東方の熊倉山を望む。標高800メートルくらい。右手前は榊山。



 東国女人高野山とも呼ばれる大陽寺の前での撮影とは、男冥利に尽きますね(うそ)。抜けるような青空で最高に素晴らしい気分と思われるでしょうが、実際は暑くてたまらない状態。黒の生地は熱を集める… ダウンを脱ぎたいのですが、脱いでも収納する場所がなく、やむなく前を開けて我慢。



 標高900メートルくらいから、同じく熊倉山。えらい下の方に今走ってきた道路が…(笑)

 そしてこの辺りで一人のハイカーに追いつきました。ん? んんん? なんか姿格好に見覚えが。ちょうどこの写真に写っている道路かその手前辺りだと思うのですが、私が景色に魅入っている時、後方50メートルくらいにハイカーが接近してきたのです。こちらは先に進もうとした時に気づきましたので、特に待って挨拶もせず先行しました。その彼が今私の前にいるのです。ワープか、ワープなのか? それともお化け? ちょっと恐怖。恐る恐る挨拶をすると、「先ほど遇いましたよね」とお返事が。やっぱり彼なのでした。はて、どうやってと尋ねると、登山道を登ってきたそうです。車道は勾配に限界がありますから山を巻いていますが、ここの登山道は階段の様にちゃんと整備されているのです。私が4kmくらい巻いてきた道を、彼は1km程度の直線登山道でショートカットできたわけです。納得…できるか!!(笑) いくら写真撮影等でトロトロ走ってきたとは言え、自転車と徒歩の汎用性の違いが… なるほど、モビルスーツが必要なわけだ(違う)。



 さすがに1000メートルを超えると落葉だらけ。しかし新しい道のせいか、ここでも舗装は完璧。



 標高1100メートルくらいから標高800メートルくらいの大陽寺を望む。中央のえんじ色の物体が大陽寺。これでも望遠三倍。左上には走行してきた道が見えます。



 標高1140メートルくらい。道路が広くなっていて、下と上の登山道を横切っていました。ここから霧藻ヶ峰に登るハイカーも多いらしく、自動車も数台駐車していました。因みに霧藻ヶ峰は標高1523メートル。400メートルも登らず山頂です。ふと思ったんですけど、この時点で体力はまだまだ十分。時間も正午。自転車を置いて登山できるんじゃないですかね。丸太で階段状になっている登山道なだけに、容易とは言えないまでもできちゃう気がします。自転車プラス徒歩登山。きついけど面白そう(笑)。

 ここには案内図もあり、まもなく霧藻ヶ峰を抜ける二本のトンネルが近いと表示されていました。トンネルは一番の難所、即ち標高の一番高い所にあるはずですから、もうすぐ上りは終わるはずです。



 駆ヶ越トンネルに到着。また照明なしか… しかし右に曲っているとはいえ反対側の光が見えるのが救い。

 トンネルを抜けると、そこは絶景でした。両神山方面の峰が連なっていてとても美しい。写真では霞んでいてうまく写ってないのが残念。時間もちょうどお昼を過ぎ、道路も自動車が数台駐車できる程広い為、ここで昼食にすることに。



 駆ヶ越トンネルを抜けての眺望。両神山等。



 山肌の茶と緑のコントラストが美しい。



 今回はカップラーメンを持参。上りは陽射しも強く暑かったのですが、駆ヶ越トンネルを抜けると峰の反対側で日陰になり、気温が下がっていました。でもラーメンを食べるのには丁度良い状況。



 そして絶景を望みながらのコーヒー。これは上った甲斐がありました(^^)。山の風景はテレビでいくらでも見られても、このシチュエーションは実際に経験しないとわからないですね。

 食事中に二台車が通りましたが、そのうちの一台はわざわざ車を停めて話しかけてきました。まぁ、ここに自転車でやってくるアホの面を見たいのでしょう(笑)。

 食事時間も終わり、走行開始。少し下り坂だった為、私はもう上りは終わりと思っていました。が、違うんですねぇ(笑)。ここから100メートルくらい再上昇が必要でした。とはいえ、ゴールが近いことは感じていました。



 格好良い切り通しだなぁと思っていたら



 切り通しを越えて、向ノ沢橋より振り返るとこんな道でした。簡単に崩落しちゃう道路の様な気がします(^^;。



 向ノ沢橋より向ノ沢上部を望む。なんかもう石が一杯でないかい? こぼれた石は橋と沢の間から転がり落ちますが、岩が転がってきたらイチコロで橋が落ちそう。

 この向ノ沢橋は日陰になっていたのですが、湧き水が路面を覆い、それが凍っていました。幅がせいぜい5mくらいですので端をゆっくり走って氷を越えました。これでは雪が降らなくても冬の林道は走れないかもしれませんね。特に舗装された林道は。



 三峰トンネルを抜けての眺望。三峰トンネルも照明のない困ったトンネルでしたが、若干の下りでらくちん。そしてトンネルを抜けると逆光の中、白石山が迎えてくれました。三峯神社も近いし、神が降臨しそう。

 トンネルを抜けると下り一方。三峯神社に向けて一直線です。



 そしてこのおにぎりが迎えてくれました。12.3kmの大血川林道制覇の瞬間です。

 このおにぎりを過ぎると、三峯神社の駐車場がありました。自転車は駐輪無料です。ロードバイクの横に停めておきました。





 豪華な手水舎。



 拝殿。

 さすがに歴史の古い三峯神社。広大な敷地に様々な社があり、とても全部は回れません。本殿と拝殿あたりをぐるっと歩きました。それにしても手水舎までこんな豪華版。

 本当は三峯神社にある温泉に入るつもりでしたが、時刻は既に14:30。16:30には暗くなってしまいますから、ここは止むなく温泉はなし。帰路につくことに。

 駐輪している場所に来ると、隣のロードバイクの方が帰り支度をしながら私の自転車をじろじろ(笑)。後ろから「こんにちは~」と話しかけると、「これで上ってきたんですか?」といつもの質問(笑)。いやいや、結構走るんですよ、この自転車は。

 三峯神社

 広河原逆川林道は下りもうねうねと曲っていて速度が出せませんでしたが、観光道路のここは結構長い直線で構成されています。ペダルを踏まないでも軽く50km/hに達してしまいます。



 秩父湖が見えてきました。もう少し早く来れば、紅葉と湖面の色が綺麗でしたでしょうね。残念。



 問題の大洞吊り橋が見えてきました。今回のポタリングは大血川林道制覇と大洞吊り橋を渡ることが二大テーマでした。そのまま湖岸の落石ガシガシな山道を歩く事も(笑)。



 大洞吊り橋への小道に到着。これ、写真では平坦な道に見えますが、実は恐ろしい下り道です。手摺か杖でもないと恐くて下りられません… それにこんな道では歩くのに相当時間がかかりそう。とても吊り橋を渡るのは無理と判断し、撤退。



 大洞吊り橋への小道を過ぎた場所。なんでしょうねぇ、この道は(笑)。旅館に続く道で、私道なのかもしれません。



 いつもとは反対側から見る二瀬ダム。こちらから見た方が、後方の山並みも見えて美しいですね。



 影森辺りでの夕日。

 16:45頃。日が暮れていい感じですが、急がないと市街地に入る前に真っ暗になります。

 相変わらず140号線は交通量が多いですが、17:00、なんとか無事に西武秩父駅到着。GPS記録もOFF。さて、食事だ食事。温泉を我慢したのですから、食事くらい奢りたい。できれば熊か猪か鹿を食べたい(笑)。駅前の定食屋で熊と猪はメニューにある様でしたが、二階なので様子がわからず、その上駐輪スペースがなくて断念。夜の街を彷徨います。秩父鉄道の秩父駅をだいぶ越えた所まで、線路を渡ったり、商店街を走ったりと、かなり探しまくりました。しかし今はどこも食事は同じ。秩父で生活する方にとっては猪鍋の店よりマクドナルドや吉野家の方が身近ですものね。

 もうまともな料理屋ならなんでもいいやと妥協。やっと「野さか」という和食屋を見つけました。外にメニューはないので、中に入って良いものがあるのに賭けました。が、結局天ぷらとか普通の料理しかありませんでしたorz もう他に行く気力も時間もなく、止むなくひれソースかつ丼980円を注文。バイトの男の子はやる気がなさすぎですが、料理自体は大変美味しかったです。

 秩父名物の料理は武州日野辺りから西には観光客相手の店があるみたいですが、夜道を走れない自転車ではちょっと寄れないです。市街地にないですかねぇ。熊食べたいぞ(笑)。

 その後は18:40頃の電車に乗車。帰宅は22:00。今回も一日、目一杯遊びましたね(笑)。でも正直言って、この日はあまり疲れませんでした。その証拠に、広河原逆川林道では三日後も筋肉痛でしたが、今回は翌日のみ。体が慣れたというのもあるでしょうけど、それ以上に坂がきつくなかった方が要因として大きいでしょう。瞬間的には12%を越える坂はあったと思いますけど、全体的には緩やかなものです。それに道路が広く、舗装も綺麗。ストレスのない道です。

 近くに熊倉山、白石山がある為眺望がいまいちですが、落石や崩落、転落の危険性も少なく、林道に慣れてない方には良い道だと思いました。ダートでなきゃ林道でないという上級者には向きませんが(笑)。

 激坂満足度は多少落ちますが、それでも今回も目一杯走って、いろいろ経験できて満足です。

 余談。



 本日のお土産は家族向けにかぼちゃ羊羹二本、そして自分用に熊除けの鈴(笑)。熊除けの鈴を鳴らして走る赤いF20-Rを見かけたら私と思ってください(笑)。って、どこ走る気だ。