[日時]2015/06/27(土) 19:00開演
[タイトル]小松亮太 with ラスト・タンゴ・センセーションズ 〜魅惑のアルゼンチン・タンゴ・ナイト〜
[会場]赤坂区民センター・区民ホール
[料金]¥3,000(Kissポート倶楽部会員は¥2,500)
[時間]1時間41分
[出演者]
小松亮太 (バンドネオン)
鈴木厚志 (ピアノ)
田中伸司 (コントラバス)
近藤久美子 (ヴァイオリン)
鬼怒無月 (ギター)
[曲目]
01.目覚め
02.小さな喫茶店
03.エル・チョクロ
04.首の差で
05.風の詩〜THE 世界遺産
06.グスコーブドリの伝記〜メインテーマ
07.ジェラシー
08.リベルタンゴ
09.1980年代
休憩
10.オブリビオン
11.アディオス・ノニーノ
12.我々はあまりにも若かった
13.我が街へのノクターン
14.エル・アランケ
15.ブエノスアイレスの冬
16.五重奏のための協奏曲
Enc.ラ・クンパルシータ
Kissポート該当ページ
小松亮太ブログ
[感想等]
小松亮太のブログを見ていたらこの公演を発見。公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団が主催するもので、非営利の財団の性格からチケットが格安です。全席完売でも収益は100万円程度ですが、赤坂区民センター・区民ホールの利用料は僅か1万円程度ですから、この価格が成り立つ様です。
赤坂区民センター・区民ホールは400席程度ですが、客席に大きな傾斜がつけられとても見易い会場でした。とても公共ホールとは思えません。ただ座席は幅が少し狭いです。音響設備や照明設備は民間ホールに比べれば見劣るのでしょうが、会場が狭いので大規模な音響設備は不要ですし、ダンサーが踊るわけでもないので照明設備は普通の物で十分です。
客席は女性客優勢。シアター1010同様、男性は全体の15%くらいしかいませんでした。客の年齢層の中心は50歳以上ですね。
公演は20分程度の途中休憩を挟み、前半46分、後半55分程度でした。
「目覚め」はネスカフェゴールドブレンドのCMで有名な曲をタンゴとして編曲したもの。小松亮太は「ダバダ」とあだ名をつけているそうです(笑)。演奏開始直後に客席の一部で騒動がありましたが無事収束。
「小さな喫茶店」「エル・チョクロ」は1950年代にタンゴが世界的にブームになった時の有名曲。後者はアメリカで英語詩を付けて「Kiss Of Fire」としてリバイバルされた曲。
ここでタンゴ講座コントラバス編を8分程。コントラバスが奏でるリズムの紹介がありました。タンゴ啓蒙講座ですが、私は三回目なのでちょっと退屈しました。
「首の差で」はバイオリンの音色がいいですねぇ。
バンドネオン講座。例によってアコーディオンとどこが違うかという初歩的なもの。
「風の詩〜THE 世界遺産」は小松亮太が作った『THE 世界遺産』というテレビ番組のテーマ曲。さすがにバンドネオンがメインで聴かせてくれます。
「グスコーブドリの伝記〜メインテーマ」はバンドネオンとギターのデュオで。デュオでの演奏はたぶん初めてで新鮮でした。
「ジェラシー」はデンマークのバイオリニスト、ヤコブ・ゲーゼ(Jacob Gade)が作曲。バイオリニストの曲だけにバイオリンが本当に華やかです。近藤久美子が会場を練り歩いて演奏していましたが、演奏後に小松亮太が「踊り子さんに触れない様に御願いします」と言って笑いを誘っていました(笑)。
「リベルタンゴ」は言わずもがなですね。演奏しないとクレームが来ちゃうという、アストラ・ピアソラ(Astor Piazzolla)の代表曲。各楽器にソロの見せ場があってそれぞれ素晴らしかったです。
「1980年代」はピアニスト、オマール・バレンテ(Omar Valente)が作曲。1990年代、日本滞在中に赤坂のライブハウス「ノスタルヒアス」で演奏していて、小松亮太は彼と仲良くなったそうです。そして日本人に自分の曲を演奏して欲しいと楽譜をくれたとのこと。バンドネオンやバイオリンの哀愁のメロディも魅力的ですが、やはりピアニストの曲だけにピアノが緩急自在でドラマティックで素晴らしい。とても一曲とは思えない曲調です。2012年4月1日のブルーノート東京で初めて聴いて以来、私は大好きになりました。大貫妙子との共演アルバム「Tint」に収録されています。
「オブリビオン」「アディオス・ノニーノ」はアストル・ピアソラ作曲。後者はピアソラが父への追悼に作った曲。
「我々はあまりにも若かった」はレオポルド・フェデリコ(Leopoldo Federico)という半年前に亡くなった天才バンドネオン奏者が作曲した曲。80代にして名人芸だったそうです。バンドネオン、コントラバス、バイオリンで演奏。
「我が街へのノクターン」はアニバル・トロイロ(Aníbal Troilo)作曲。アニバル・トロイロ楽団は若きアストル・ピアソラが所属し、そこで腕を磨いたそうです。楽曲は途中に詩の朗読が入っていて個性的ですが、個人的にはピンと来ないです(笑)。
「エル・アランケ」はフリオ・デ・カロ作曲で、この人もピアソラに多大な影響を与えたそうです。古典タンゴなので楽曲がロマンティックであったり情熱的であったり重層的です。
「ブエノスアイレスの冬」「五重奏のための協奏曲」はアストル・ピアソラ作曲。後者はタイトル通り各演奏者に聴かせ所満載でした。ただ少し曲が長い印象。古典タンゴや昔のジャズ(ビバップ)は短くても内容が濃厚で、個人的にはそういうのが好みなのです。
アンコールは「ラ・クンパルシータ」。例によってメンバー紹介を挟みながらの大団円でした。
定番曲でもアレンジを変えていますし、演奏時間も他のライブと同じで3000円は本当にお得なライブでした。
[過去のレポート]
2012/04/01 小松亮太@Blue Note Tokyo
2014/02/23 小松亮太 with Special Guest 大貫妙子@ビルボードライブ東京
2014/12/12 小松亮太&オルケスタ・ティピカ@シアター1010
[タイトル]小松亮太 with ラスト・タンゴ・センセーションズ 〜魅惑のアルゼンチン・タンゴ・ナイト〜
[会場]赤坂区民センター・区民ホール
[料金]¥3,000(Kissポート倶楽部会員は¥2,500)
[時間]1時間41分
[出演者]
小松亮太 (バンドネオン)
鈴木厚志 (ピアノ)
田中伸司 (コントラバス)
近藤久美子 (ヴァイオリン)
鬼怒無月 (ギター)
[曲目]
01.目覚め
02.小さな喫茶店
03.エル・チョクロ
04.首の差で
05.風の詩〜THE 世界遺産
06.グスコーブドリの伝記〜メインテーマ
07.ジェラシー
08.リベルタンゴ
09.1980年代
休憩
10.オブリビオン
11.アディオス・ノニーノ
12.我々はあまりにも若かった
13.我が街へのノクターン
14.エル・アランケ
15.ブエノスアイレスの冬
16.五重奏のための協奏曲
Enc.ラ・クンパルシータ
Kissポート該当ページ
小松亮太ブログ
[感想等]
小松亮太のブログを見ていたらこの公演を発見。公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団が主催するもので、非営利の財団の性格からチケットが格安です。全席完売でも収益は100万円程度ですが、赤坂区民センター・区民ホールの利用料は僅か1万円程度ですから、この価格が成り立つ様です。
赤坂区民センター・区民ホールは400席程度ですが、客席に大きな傾斜がつけられとても見易い会場でした。とても公共ホールとは思えません。ただ座席は幅が少し狭いです。音響設備や照明設備は民間ホールに比べれば見劣るのでしょうが、会場が狭いので大規模な音響設備は不要ですし、ダンサーが踊るわけでもないので照明設備は普通の物で十分です。
客席は女性客優勢。シアター1010同様、男性は全体の15%くらいしかいませんでした。客の年齢層の中心は50歳以上ですね。
公演は20分程度の途中休憩を挟み、前半46分、後半55分程度でした。
「目覚め」はネスカフェゴールドブレンドのCMで有名な曲をタンゴとして編曲したもの。小松亮太は「ダバダ」とあだ名をつけているそうです(笑)。演奏開始直後に客席の一部で騒動がありましたが無事収束。
「小さな喫茶店」「エル・チョクロ」は1950年代にタンゴが世界的にブームになった時の有名曲。後者はアメリカで英語詩を付けて「Kiss Of Fire」としてリバイバルされた曲。
ここでタンゴ講座コントラバス編を8分程。コントラバスが奏でるリズムの紹介がありました。タンゴ啓蒙講座ですが、私は三回目なのでちょっと退屈しました。
「首の差で」はバイオリンの音色がいいですねぇ。
バンドネオン講座。例によってアコーディオンとどこが違うかという初歩的なもの。
「風の詩〜THE 世界遺産」は小松亮太が作った『THE 世界遺産』というテレビ番組のテーマ曲。さすがにバンドネオンがメインで聴かせてくれます。
「グスコーブドリの伝記〜メインテーマ」はバンドネオンとギターのデュオで。デュオでの演奏はたぶん初めてで新鮮でした。
「ジェラシー」はデンマークのバイオリニスト、ヤコブ・ゲーゼ(Jacob Gade)が作曲。バイオリニストの曲だけにバイオリンが本当に華やかです。近藤久美子が会場を練り歩いて演奏していましたが、演奏後に小松亮太が「踊り子さんに触れない様に御願いします」と言って笑いを誘っていました(笑)。
「リベルタンゴ」は言わずもがなですね。演奏しないとクレームが来ちゃうという、アストラ・ピアソラ(Astor Piazzolla)の代表曲。各楽器にソロの見せ場があってそれぞれ素晴らしかったです。
「1980年代」はピアニスト、オマール・バレンテ(Omar Valente)が作曲。1990年代、日本滞在中に赤坂のライブハウス「ノスタルヒアス」で演奏していて、小松亮太は彼と仲良くなったそうです。そして日本人に自分の曲を演奏して欲しいと楽譜をくれたとのこと。バンドネオンやバイオリンの哀愁のメロディも魅力的ですが、やはりピアニストの曲だけにピアノが緩急自在でドラマティックで素晴らしい。とても一曲とは思えない曲調です。2012年4月1日のブルーノート東京で初めて聴いて以来、私は大好きになりました。大貫妙子との共演アルバム「Tint」に収録されています。
「オブリビオン」「アディオス・ノニーノ」はアストル・ピアソラ作曲。後者はピアソラが父への追悼に作った曲。
「我々はあまりにも若かった」はレオポルド・フェデリコ(Leopoldo Federico)という半年前に亡くなった天才バンドネオン奏者が作曲した曲。80代にして名人芸だったそうです。バンドネオン、コントラバス、バイオリンで演奏。
「我が街へのノクターン」はアニバル・トロイロ(Aníbal Troilo)作曲。アニバル・トロイロ楽団は若きアストル・ピアソラが所属し、そこで腕を磨いたそうです。楽曲は途中に詩の朗読が入っていて個性的ですが、個人的にはピンと来ないです(笑)。
「エル・アランケ」はフリオ・デ・カロ作曲で、この人もピアソラに多大な影響を与えたそうです。古典タンゴなので楽曲がロマンティックであったり情熱的であったり重層的です。
「ブエノスアイレスの冬」「五重奏のための協奏曲」はアストル・ピアソラ作曲。後者はタイトル通り各演奏者に聴かせ所満載でした。ただ少し曲が長い印象。古典タンゴや昔のジャズ(ビバップ)は短くても内容が濃厚で、個人的にはそういうのが好みなのです。
アンコールは「ラ・クンパルシータ」。例によってメンバー紹介を挟みながらの大団円でした。
定番曲でもアレンジを変えていますし、演奏時間も他のライブと同じで3000円は本当にお得なライブでした。
[過去のレポート]
2012/04/01 小松亮太@Blue Note Tokyo
2014/02/23 小松亮太 with Special Guest 大貫妙子@ビルボードライブ東京
2014/12/12 小松亮太&オルケスタ・ティピカ@シアター1010