2008年1月27日日曜日

orange pekoe Wild Flowers Tour

orange pekoe Wild Flowers Tour
[日時]2008/01/27(日) 18:00開演
[会場]品川プリンス ステラボール
[料金]全席5000円

 15:00に家を出発。湾岸沿いをひたすら南下し、品川駅港南口の自転車駐輪場へ。駐輪代150円也。せっかく綺麗な駅なのに、駅前はひどい放置自転車の山。軽く食事を済ませ、線路反対側の高輪口へ。高輪口は私の柄じゃないなぁと思いながらステラボールへ。

 会場に入るとMiles Davisのマラソンセッション4部作のどれか(会場でかかっていた曲自体失念^^;)が流れ、その後はWynton Kellyのアルバム「Kelly at Midnite」が流れていました。ポップス系のライブじゃないな(笑)。「Kelly at Midnite」から「On Stage」が流れると、如何にもライブの演奏が始まった様なハイハットに一瞬客が少し反応して笑ってしまいました。客層は女性同士やカップルがメイン。皆真面目な優等生に見えます(笑)。

 開演は18:10。藤本一馬のギターで曲名不明のアラビア風インスト。そしてナガシマトモコ登場で「キラキラ」へ雪崩れ込むが、彼女の煽りでオールスタンディングへorz 「あんたは浜崎あゆみか」「おっさんに二時間立ち続けさせるのか」と、ナガシマトモコを恨む(^^;)。とはいえ、続く「Calm Wave」が南国のまったりムード、アップテンポながらドラマティックな展開で聴かせる「砂漠の花」、可愛らしい「little mermaid」、しっとりした「しあわせになるために」と続き、少し安心。と言うより、ちょっと意外な展開。

 そしてほのぼのMCとメンバー紹介。再開後は一転してノリの良い曲へ。「Love is Everywhere」は藤本一馬が木下航志に提供した曲。ノリノリで格好良いです。オリジナルは木下航志のサイトで試聴できます。「輪舞」を経て、「七月の太陽」ではお約束の様に聴衆との掛け合いで盛り上がり、派手なドラムソロへ。そこから「空に架かるCircle」へ流れる様に繋がる展開が秀逸。「空に架かるCircle」は2004年のライブではアンコールでのギター一本の演奏でしたが、ここではバンド演奏ということもあり、ぐいぐい突っ走ってドライブ感満点。キーボードもやたら攻撃的。格好良いなぁ。アコースティックなライブ盤しか聴いた事がなかったので、こんなに盛り上がる曲とは思わず。歌詞の「会いに行くよ〜」が耳に残って困りました。

 ここで一息つくという感じで、ナガシマトモコを除いてメンバー退場。ナガシマトモコの弾き語りコーナーへ。普段は彼女が曲のイメージを藤本一馬に伝えるとそのイメージ通りに曲を作ってくれるのに、「シルキー・ショコラ・ラヴァーズ・ドリーミィ・タイム」についてはorange pekoe史上初めて「わからん」と言われてしまう。「こうやろ」とメロディを伝えていたら藤本一馬に「そこまでできているなら作曲したら」と勧められ、出来た曲がこれだそうで。そしてどうせライブで演るなら弾き語りをしようとしたが、クラシックギター部在籍一年の彼女にはギターは難し過ぎ。そこでダブルベース(ウッドベース)での演奏ということに。しかもベースのラッシー君(笑)にお手製の小さな帽子を被せて。このほんわかな口調と内容にすっかり魅了されてしまいました。「良かったら座ってもええよ」という発言も好感。この曲はアルバムではギターとベースの伴奏ですが、ベースのみの弾き語りも違和感がありませんでした。というか、ベースの弾き語りって聴いた事ないんで、とても新鮮(笑)。

 続いての「AMULET」もギター伴奏の子守唄なので座ってじっくり聴かせる。全てのものに対する感謝を歌った「おくりもの」、「やわらかな夜」もしっとり。

 「Happy Valley」で一転アップテンポに。「Joyful World」はジャズの香り濃厚に感じました。ベースラインが如何にもジャズ。アルバムではホーンセクションが入っていて派手な印象ですが、ここではシンセサイザーとギターがホーンの色彩を補っています。orange pekoeのトータルの音が好きでしたが、藤本一馬のギターもいいですね。今まで気づきませんでした(^^;。ナガシマトモコは声が太いなぁと思っていたら、「Dream Time」はえらい高音まで出していました。ここでも「何度も何度も…」のフレーズが頭に残って困る(笑)。繰り返しのフレーズが印象的なメロディに乗っています。圧倒的なボーカルを引き継いで、最後は藤本一馬のギター掻き鳴らしで場内を最高潮に盛り上げます。メンバー全員退場。

 アンコールへ。タイトルの通り、あったかい恋人の歌「ホットミルク」。次回ライブ予定の発表後、「LOVE LIFE」へ。途中に藤本一馬の煽りもあって大盛り上がりの中、終演。約2時間の公演でした。

 ナガシマトモコのほんわかな世界には癒されましたし、ホーンがないのが寂しいですが、音楽的にもほぼ満足。楽しい時間が過ごせました。寒風の中の帰路も問題なく(笑)。

 一週間経った今、ライブを振り返って考えてみました。私にとってorange pekoeの魅力はワールドミュージックを取り込んだ音楽性です。orange pekoeにハマった「Beautiful Thing」や「メトロ」ではジャズの取り込み方がうまくて感動しました。「Modern Lights」の頃はジャズの割合が圧倒的で、その印象のまま今日までいました。しかしライブに備えて「Wild Flowers」を何度か聞き返しすと、最近はボサノバやサンバ等のブラジル音楽寄りという印象でした。またこのライブではホーンセクションが入っていないことが、よりジャズっぽくなかった理由かもしれません。CDでの「Joyful World」なんかもっとジャズっぽいですし。

 改めてCDを比べてみると、やはり「Wild Flowers」は開放的な気がします。明るく、よりメジャーな世界。でもこの世界って、ドリカムとバッティングしそう。世代的にナガシマトモコはドリカムに憧れている気がしますし。藤本一馬が杉本智和とデュオを始めたのも、ジャズ的な世界はそちらで昇華しようという心積もりなのかなと危惧も。気軽にカラオケで歌える曲ばかりになっちゃうと、独自性の魅力を失いそうです。普通のポップスやダンスミュージックになって欲しくないなと思います。


曲目一覧
 01.不明(*1)
 02.キラキラ
 03.Calm Wave
 04.Intro. 〜Whirlwind of the desert〜
 05.砂漠の花
 06.little mermaid
 07.しあわせになるために
 08.Love is Everywhere (木下航志「voice」より)
 09.輪舞 (アルバム「Poetic Ore」より)
 10.七月の太陽
 11.空に架かるCircle (シングル「Happy Valley」より)
 12.シルキー・ショコラ・ラヴァーズ・ドリーミィ・タイム
 13.AMULET
 14.おくりもの
 15.やわらかな夜
 16.Happy Valley (アルバム「Organic Plastic Music」より)
 17.Joyful World
 18.Intro. 〜Chant for Sprits〜
 19.Dream Time
 20.ホットミルク
 21.LOVE LIFE (アルバム「Organic Plastic Music」より)

(*1)
 インド、アラビア系音色の短いインスツルメンタル。
 以前のライブ盤もオープニングはインストから始まっているので、
 本公演用の「Introduction」か。

 特に表記のない曲はアルバム「Wild Flowers」より

メンバー
 ボーカル  ナガシマトモコ
 ギター   藤本一馬
 キーボード 鈴木けいこ(This Time)
 ベース   杉本智和
 ドラム   石川智

 orange pekoe公式サイト
 藤本一馬のブログ

 次回公演は4月22日(火)、SHIBUYA-AXにて。


品川プリンス ステラボール前にて

 ステラボールから品川駅への通路は女性が喜びそうなイルミネーションでした。(携帯カメラにて)



Modern Lights


Organic Plastic Music


ワイルド フラワーズ


Happy Valley

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