[日時]2012/02/18(土) 19:00開演
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥6,800
[時間]1時間15分
[出演者]
Thomas Dolby [トーマス・ドルビー] (key,vo)
Kevin Armstrong [ケヴィン・アームストロング] (g,vo)
Matt Seligman [マット・セリグマン] (b)
Mat Hector [マット・ヘクター] (ds,vo)
[曲目]
01.COMMERCIAL BREAKUP [The Golden Age Of Wireless(1982)]
02.ONE OF OUR SUBMARINES [The Golden Age Of Wireless(1982)]
03.THE FLAT EARTH [The Flat Earth(1984)]
04.MY BRAIN IS LIKE A SIEVE [Aliens Ate My Buick(1988)]
05.EVIL TWIN BROTHER [A Map of the Floating City(2009)]
06.ROAD TO RENO [A Map of the Floating City(2009)]
07.I LOVE YOU, GOODBYE [Astronauts & Heretics(1992)]
08.LOVE IS A LOADED PISTOL [A Map of the Floating City(2009)]
09.AIRHEAD [Aliens Ate My Buick(1988)]
10.FIELD WORK
11.EUROPE AND THE PIRATE TWINS [The Golden Age Of Wireless(1982)]
12.HYPERACTIVE! [The Flat Earth(1984)]
13.SHE BLINDED ME WITH SCIENCE [The Golden Age Of Wireless(1982)]
ブルーノート東京該当ページ
トーマス・ドルビーと言えば1980年代エレクトリックポップの旗手。マッドサイエンティストっぽい容貌やプロモーションビデオでもお馴染み。しかし1990年代からインターネット事業家へ転身、音楽界からは遠ざかっていました。ドルビーファンの私としては非常に寂しい思いをしていましたが、数年前から音楽活動再開、更に突然日本公演決定。しかも場所は私には馴染みのブルーノート。更に会員は料金半額!! 幸運が重なり過ぎです。今回の公演は坂本龍一のロンドンでのライブにドルビーが出向いた際、ドルビーが日本でライブをしたことがないと話すと、ならばと坂本龍一が日本に電話して手を回したそうです(笑)。やりますな、坂本龍一。
ライブは80年代からのお馴染みの曲で前後を固め、中盤に最新アルバムの楽曲を充てる構成。観客は私同様80年代からのファンですから、これならノリやすいです。
ドルビーの曲は歌詞が大変わかりにくいです。「会いたいのに会えない」「メールが来ない」と書けば良いと思っているJ-POPの対極(笑)。そんなわけで私も正直歌詞はわかっておらず、ほぼ楽曲のみでドルビーファンです。しかしその楽曲のみのファンを自認する私ですが、エレクトリックポップという括りに騙され、シンセサイザー一辺倒という印象でした。でも考えてみればリズムはファンクですし、実はエレキギターが重要だったのですね。ライブでのカッティングギターに痺れて帰宅してCDを聴くと、初期の楽曲からギターが効いていました。
「ONE OF OUR SUBMARINES」はMCで言っていましたが、叔父さんが潜水艦乗りだから作曲したそうです(笑)。ギターの浮遊感が良いです。「LOVE IS A LOADED PISTOL」は夢にビリー・ホリデーが出てきて出来た歌だそうです。ピアノの柔らかな音色が心地よい安らぎの音楽。でも歌詞を検索したら、これまた難解な内容… 最新アルバムでは他にロードムービー風な歌詞と楽曲の「ROAD TO RENO」辺りも良かったですが、やはり白眉は「FIELD WORK」以降ですね。「FIELD WORK」では今回のライブのきっかけにもなった坂本龍一に敬意を表してか「戦場のメリークリスマス」のメロディを引用していて、気付いた観客は大ウケでした。そして「EUROPE AND THE PIRATE TWINS」。家族と一緒に仙台に住んでいるという友人のマット・セリグマンがここから参加しましたが、強烈なビートにベースが効いていました。この曲は私の中で一、二番のお気に入りなのです。事後に調べた歌詞は相変わらず難解ですが、この曲のリズムは最高です。タイプライター風の効果音とか、ブルースハープの音とか、新しい音やリズムに古いものが混じっていてなんとも言えない味です。そして「HYPERACTIVE!」。強烈なベースのリズムから始まりますが、最後までこれが効いてます。やっぱり一番盛り上がりますね。プロモーションビデオみたいに箱を被ってくれたら大ウケだったんでしょうが、それじゃ芸人ですか(笑)。最後は「SHE BLINDED ME WITH SCIENCE」。曲の前にMCで「ゲストとしてイギリス人のクレイジーな科学者を招きます」と言って、PCに取り込んだあの科学者の声と会話して笑わせてくれました。「Science!!」という声が出るだけで爆笑。
ドルビーはプロモーションビデオの印象もあって、ウィットはあってもどこか近づきにくい印象がありましたが、実にフランクな人柄でした。観客を楽しませようという気持ちが伝わってきます。たぶん実業家としても成功しているので生活には困らなそうですし、長いキャリアから来る余裕でしょうかね。これからも自由な音楽活動を続けて楽しませて欲しいものです。
余談。ブルーノートではその日のアーティストに合わせてカクテルが提供されるのですが、この日のカクテル名は「HYPERACTIVE」でした。麻薬より効きそうです。怖くて注文できませんでした(笑)。
ドルビーさんの楽器群。
ステージに落ちていた進行表。「THE TOAD LICKERS」と「Spice Train」やってないんですけど… 2ちゃんねるのスレッドによると前日はやったらしいです。また「Spice Train」はこの日の2ndではやったそうです。何故一番の貧乏くじを引いてしまったのだろう…
後日、公演を収録した「トーマス・ドルビー ライブ・イン・東京2012」CD+DVDが発売されました。Amazon Primeだとストリーミングで聴けます。
[会場]ブルーノート東京
[料金]¥6,800
[時間]1時間15分
[出演者]
Thomas Dolby [トーマス・ドルビー] (key,vo)
Kevin Armstrong [ケヴィン・アームストロング] (g,vo)
Matt Seligman [マット・セリグマン] (b)
Mat Hector [マット・ヘクター] (ds,vo)
[曲目]
01.COMMERCIAL BREAKUP [The Golden Age Of Wireless(1982)]
02.ONE OF OUR SUBMARINES [The Golden Age Of Wireless(1982)]
03.THE FLAT EARTH [The Flat Earth(1984)]
04.MY BRAIN IS LIKE A SIEVE [Aliens Ate My Buick(1988)]
05.EVIL TWIN BROTHER [A Map of the Floating City(2009)]
06.ROAD TO RENO [A Map of the Floating City(2009)]
07.I LOVE YOU, GOODBYE [Astronauts & Heretics(1992)]
08.LOVE IS A LOADED PISTOL [A Map of the Floating City(2009)]
09.AIRHEAD [Aliens Ate My Buick(1988)]
10.FIELD WORK
11.EUROPE AND THE PIRATE TWINS [The Golden Age Of Wireless(1982)]
12.HYPERACTIVE! [The Flat Earth(1984)]
13.SHE BLINDED ME WITH SCIENCE [The Golden Age Of Wireless(1982)]
ブルーノート東京該当ページ
トーマス・ドルビーと言えば1980年代エレクトリックポップの旗手。マッドサイエンティストっぽい容貌やプロモーションビデオでもお馴染み。しかし1990年代からインターネット事業家へ転身、音楽界からは遠ざかっていました。ドルビーファンの私としては非常に寂しい思いをしていましたが、数年前から音楽活動再開、更に突然日本公演決定。しかも場所は私には馴染みのブルーノート。更に会員は料金半額!! 幸運が重なり過ぎです。今回の公演は坂本龍一のロンドンでのライブにドルビーが出向いた際、ドルビーが日本でライブをしたことがないと話すと、ならばと坂本龍一が日本に電話して手を回したそうです(笑)。やりますな、坂本龍一。
ライブは80年代からのお馴染みの曲で前後を固め、中盤に最新アルバムの楽曲を充てる構成。観客は私同様80年代からのファンですから、これならノリやすいです。
ドルビーの曲は歌詞が大変わかりにくいです。「会いたいのに会えない」「メールが来ない」と書けば良いと思っているJ-POPの対極(笑)。そんなわけで私も正直歌詞はわかっておらず、ほぼ楽曲のみでドルビーファンです。しかしその楽曲のみのファンを自認する私ですが、エレクトリックポップという括りに騙され、シンセサイザー一辺倒という印象でした。でも考えてみればリズムはファンクですし、実はエレキギターが重要だったのですね。ライブでのカッティングギターに痺れて帰宅してCDを聴くと、初期の楽曲からギターが効いていました。
「ONE OF OUR SUBMARINES」はMCで言っていましたが、叔父さんが潜水艦乗りだから作曲したそうです(笑)。ギターの浮遊感が良いです。「LOVE IS A LOADED PISTOL」は夢にビリー・ホリデーが出てきて出来た歌だそうです。ピアノの柔らかな音色が心地よい安らぎの音楽。でも歌詞を検索したら、これまた難解な内容… 最新アルバムでは他にロードムービー風な歌詞と楽曲の「ROAD TO RENO」辺りも良かったですが、やはり白眉は「FIELD WORK」以降ですね。「FIELD WORK」では今回のライブのきっかけにもなった坂本龍一に敬意を表してか「戦場のメリークリスマス」のメロディを引用していて、気付いた観客は大ウケでした。そして「EUROPE AND THE PIRATE TWINS」。家族と一緒に仙台に住んでいるという友人のマット・セリグマンがここから参加しましたが、強烈なビートにベースが効いていました。この曲は私の中で一、二番のお気に入りなのです。事後に調べた歌詞は相変わらず難解ですが、この曲のリズムは最高です。タイプライター風の効果音とか、ブルースハープの音とか、新しい音やリズムに古いものが混じっていてなんとも言えない味です。そして「HYPERACTIVE!」。強烈なベースのリズムから始まりますが、最後までこれが効いてます。やっぱり一番盛り上がりますね。プロモーションビデオみたいに箱を被ってくれたら大ウケだったんでしょうが、それじゃ芸人ですか(笑)。最後は「SHE BLINDED ME WITH SCIENCE」。曲の前にMCで「ゲストとしてイギリス人のクレイジーな科学者を招きます」と言って、PCに取り込んだあの科学者の声と会話して笑わせてくれました。「Science!!」という声が出るだけで爆笑。
ドルビーはプロモーションビデオの印象もあって、ウィットはあってもどこか近づきにくい印象がありましたが、実にフランクな人柄でした。観客を楽しませようという気持ちが伝わってきます。たぶん実業家としても成功しているので生活には困らなそうですし、長いキャリアから来る余裕でしょうかね。これからも自由な音楽活動を続けて楽しませて欲しいものです。
余談。ブルーノートではその日のアーティストに合わせてカクテルが提供されるのですが、この日のカクテル名は「HYPERACTIVE」でした。麻薬より効きそうです。怖くて注文できませんでした(笑)。
ドルビーさんの楽器群。
ステージに落ちていた進行表。「THE TOAD LICKERS」と「Spice Train」やってないんですけど… 2ちゃんねるのスレッドによると前日はやったらしいです。また「Spice Train」はこの日の2ndではやったそうです。何故一番の貧乏くじを引いてしまったのだろう…
後日、公演を収録した「トーマス・ドルビー ライブ・イン・東京2012」CD+DVDが発売されました。Amazon Primeだとストリーミングで聴けます。